ケンジ中尾

中尾ケンジ：ダンス、音楽、そして舞台芸術の融合

中尾ケンジ氏は、振付師、演出家、そして音楽プロデューサーとして、国内外で活躍する稀有な存在です。彼のキャリアは、アメリカでの研鑽から始まり、数々の舞台作品で多彩な才能を発揮してきました。

アメリカでの経験：ダンスの礎

1981年、中尾氏はアメリカに渡り、American Dance Machine（ニューヨーク）のカンパニーメンバーとして6年間活動しました。世界各国を舞台に公演を重ね、卓越したダンススキルと表現力を磨きました。その後フリーランスとなり、ブロードウェイで『A CHORUS LINE』『SHOGUN The musical』『CHU CHEM』といった話題作に出演。さらに、ナショナルツアーでは、ルドルフ・ヌレエフやビビ・ニュワースといった名だたるダンサーらと共演を果たし、国際的な舞台経験を積みました。ニューヨークのダンススタジオでは講師を務め、指導者としての才能も開花させました。

日本での活躍：宝塚歌劇団との深い関わり

1996年に帰国後、中尾氏は日本国内で活躍の場を広げます。宝塚歌劇団との関わりが深く、長年にわたって数多くの作品で振付を担当しました。雪組、花組、月組、星組、宙組など、様々な組の作品に携わり、宝塚歌劇団の華麗な舞台を支えてきました。その中には、『晴れた日には永遠が見える』『チャンピオン』『WEST SIDE STORY』といった代表作も含まれます。また、ニューヨーク・ジョイスシアター公演のリハーサルディレクターを務め、海外公演の成功にも貢献しています。

多様な舞台作品への貢献

宝塚歌劇団以外にも、中尾氏の振付・演出は、様々な舞台作品に彩りを添えています。市村正親主演の舞台『海の上のピアニスト』、少年隊のプレゾンスペシャル『WEST SIDE STORY』、嵐の『WEST SIDE STORY』、東京ディズニーシーのエンターテイメントショーなど、ジャンルを超えた幅広い作品でその才能を発揮。CM制作にも携わり、リクルートの『タウンワーク』など、多くの視聴者の記憶に残る作品を世に送り出しています。さらに、2007年には自ら演出を手掛けた作品『となり町戦争』『夢二Complex』を発表するなど、演出家としても高い評価を得ています。

音楽プロデューサーとしての顔

2010年からは、Sound-Line.Recordで音楽プロデューサーとしての活動を開始。ダンスや舞台芸術の経験を活かし、音楽制作にもその才能を注いでいます。

中尾ケンジ氏のキャリア：総括

中尾ケンジ氏のキャリアは、アメリカでの本格的なダンストレーニングから始まり、ブロードウェイでの経験、そして宝塚歌劇団をはじめとする日本の舞台芸術への貢献と多岐にわたります。彼は単なる振付師、演出家、音楽プロデューサーという枠を超え、ダンス、音楽、舞台芸術を融合させ、独自の表現世界を築き上げてきました。これからも彼の活躍から目が離せません。

主要作品一覧

舞台出演
アメリカンダンスマシーン（日本凱旋公演）
ミュージカル『JACK』
ミュージカル『STEPS』
『A CHORUS LINE』（ブロードウェイ）
『WEST SIDE STORY』（ヨーロッパ・アフリカツアー）
『KING & I』（ディナーシアター）
『CHU CHEM』（ブロードウェイ）
『SHOGUN The musical』（ブロードウェイ）
『SPACE FANTASY MUSICAL 西遊記』（ゲスト出演）
『SANCTUARY』
『To The Party』

振付作品
宝塚歌劇団　多数
大浦みずき『チェ・タンゴ』
中国・北京新劇場落しショー『美好之夜』
市村正親『海の上のピアニスト』
ダンスドラマ エモーション『Winter Rose』
東京ディズニーシー『That's DISNEYTAINMENT』
少年隊プレゾン・スペシャル『WEST SIDE STORY』
グローブ座ミュージカル『キャバレー』
ジャニーズ嵐『WEST SIDE STORY』
リクルート『タウンワーク』CM
博品館劇場『6週間のダンスレッスン』
新橋演舞場『滝沢演舞場 義経』
日本コカ・コーラCM
小林幸子ディナーショー・コンサート
宝塚バウホール『ハローダンシング』全組
東京芸術劇場『Mr.Pinstripe』

演出作品
2007年5月『となり町戦争』
* 2007年6月『夢二Complex』

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