ケンタッキー (戦艦)

ケンタッキー (USS Kentucky, BB-66)

ケンタッキーは、アメリカ海軍が建造を計画したアイオワ級戦艦の6番艦です。しかし、第二次世界大戦の終結に伴い、その建造は途中で中止され、未完成のまま終わりました。

建造と中止

1944年12月6日、ケンタッキーはバージニア州のノーフォーク海軍造船所で起工されました。しかし、終戦により戦艦の需要が減少し、1947年2月17日に建造中止が決定されました。この時、ケンタッキーは既に72.1%が完成していたとされています。建造が中止されたものの、1950年1月20日には進水式が行われ、船体はモスボール状態で保管されました。

その後の運命

ケンタッキーの船体は、その後、予期せぬ形で活用されることになります。1956年、駆逐艦イートンとの衝突事故で艦首を損傷した戦艦ウィスコンシンを修理するため、ケンタッキーの艦首部分21メートルが移植されました。これにより、ウィスコンシンは戦列復帰を果たすことができました。

ケンタッキーの船体は、1958年10月31日にボストンメタル社にスクラップとして売却されました。しかし、ケンタッキーの部品は完全に無駄になったわけではありません。本艦に搭載されていた主機は、サクラメント級高速戦闘支援艦の1番艦サクラメントと2番艦カムデンに転用され、新たな艦の動力として活用されました。

ケンタッキーが果たした役割

ケンタッキーは、未完成に終わった艦ではありますが、その一部が他の艦の修理に役立ち、また主機が別の艦に転用されたことで、間接的にアメリカ海軍に貢献しました。完成することなく終わった艦ではありましたが、その存在はアメリカ海軍の歴史に刻まれています。

関連事項

戦艦
アイオワ級戦艦
* アメリカ海軍艦艇一覧

外部リンク

navsource.org: USS Kentucky BB-66

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