ケヴェン・メアラム

ケヴェン・メアラム

ケヴェン・フィリポ・メアラム（Keven Filipo Mealamu）は、1979年3月20日にニュージーランドで生まれた、ラグビーユニオンにおける伝説的なフッカーです。身長181cm、体重106kgという屈強な体格で、フッカーとして長年にわたりニュージーランド代表「オールブラックス」の中心選手として活躍しました。

経歴

メアラムはアオレレ・カレッジでラグビーを始めました。学生時代からその才能は際立っており、1995年には16歳以下ニュージーランド代表、翌1996年には高校代表に選出されるなど、国のユースレベルで早くから頭角を現しました。キャリア初期はフランカーを務めていましたが、後にフッカーへとポジションを変更しました。

国内最高峰リーグ（当時のニュージーランド州代表選手権、現ITM CUP）では、1999年にオークランド州代表チームに加わりデビューを飾ります。2000年には、将来のナショナルチーム候補が集う21歳以下代表や、ニュージーランドA代表にも選出され、国際舞台へのステップを着実に昇りました。

スーパーラグビーにおいては、2000年にブルースに加入してプロキャリアをスタートさせました。2年後の2002年にはチーフスへ移籍しますが、わずか1年で古巣ブルースへ戻り、以降その引退までブルース一筋でプレーしました。ブルースではチームの要として活躍し、2006年からはキャプテンとしてチームを牽引しました。

オールブラックスでの活躍

2002年、メアラムは遂にオールブラックスに初選出され、同年11月23日のウェールズ代表戦で念願のテストマッチデビューを果たしました。フッカーとして、スクラム最前列中央で相手と組み合い、スクラムの安定に不可欠な役割を担うほか、ラインアウトではスローワーとして正確な投げ込みが求められる、極めて重要なポジションを任されました。長年にわたりオールブラックスの不動のフッカーとして活躍し、多くのテストマッチに出場しました。また、2008年のスコットランド代表戦では、通常キャプテンを務めるリッチー・マコウに代わって、代表チームのキャプテンを務める経験もしています。

キャリア中の出来事

その激しいプレースタイル故か、メアラムのキャリアの中では、プレーが規律委員会による審議対象となったケースも存在します。2005年のブリティッシュ・アンド・アイリッシュ・ライオンズとのシリーズでは、味方のキャプテン、タナ・ウマガと共にライオンズのブライアン・オ’ドリスコルに対する危険なタックルが審議されましたが、この件については処分保留となりました。しかし、2010年のイングランド代表戦では、相手選手に対する頭突き行為によりIRB（ワールドラグビー）の審議を受け、当初4週間の出場停止が見込まれるところ、最終的に2週間の出場停止処分を受けています。

まとめ

ケヴェン・メアラムは、卓越したスキル、強靭なフィジカル、そして豊富な経験とリーダーシップを備えた、ニュージーランドラグビー史における重要な選手の一人です。ブルースとオールブラックスの両方で中心的な役割を果たし、フッカーというポジションのレベルを世界に示す貢献をしました。彼のプレーは多くの人々に記憶されています。

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