ケーニグセグ・CCX

ケーニグセグ・CCX

ケーニグセグ・CCXは、スウェーデンの自動車メーカーケーニグセグが製造したスーパーカーであり、同社の前モデルであるCCRの後継機として誕生しました。2006年に発表され、名前のCCXは「コンペティション・クーペ・X」を意味し、Xは10を示すものです。この年は、ケーニグセグが最初のスポーツカーであるCC PROTOTYPEを発表してから10年目の記念すべき年でもあります。

CCXは、アメリカ市場のニーズに応える形でデザインされました。車両のサイズや体格はアメリカ人を基に調整されており、アメリカの安全基準にも適合しています。2ドア・2シーターのタルガトップ仕様で、着脱可能なルーフを備えています。前モデルCCRと比べて、車高は41mm高く、ヘッドルームも50mm増加しており、より快適な乗り心地を提供します。また、全長はCCRよりも88mm長く、フロントバンパーは衝突テストに合格するように改良されています。

外観は、カーボンファイバーとケブラー製のボディの上に、外側にせり出して上に持ち上がる独特なラプタードアを持っています。この構造は駐車時にスペースを最大限に活用するために設計されています。ホイールは前19インチ、後20インチのマグネシウム合金製で、ミシュランのパイロットスポーツ2タイヤが装着されています。シートには、スパルコとの共同開発によるカーボンシートが使用されており、さらなるオプションとしてセラミックディスクブレーキやカーボン・マグネシウム製ホイールも選べます。

パフォーマンス面では、CCXは4.7リットルV8エンジンを搭載しており、ツインスーパーチャージャーを使って圧倒的な806hp（約817PS）を生み出します。加速性能も優れており、0-100km/hまでの加速はわずか3.2秒で、最高速度は395km/hに達します。トランスミッションには6速マニュアルが装備されています。このモデルの後継車はアゲーラです。

バリエーション

CCXにはいくつかのバリエーションが存在しています。まず、CCX EDITIONはハイパフォーマンス仕様であり、新設計のエアロパーツを装備した特別モデルで、限定生産はたったの2台です。次に、CCXRは環境配慮型のモデルで、CCXと同じV8エンジンを持ちながら、オクタン価98のガソリンのほかに、E85バイオエタノールやE100エタノールも使用可能です。E85を使用すると、出力は1,018hpまで上昇します。

CCXR EDITIONは、CCXRの高性能版で、足回りはレーシング仕様に変更されています。また、CCXR TREVITAは特別仕様車で、ホワイトカーボンファイバーを使用した輝くボディが特徴的です。生産台数は3台予定でしたが、最終的には2台のみの製造となっています。そして、CCXR SPECIAL EDITIONはCCXRシリーズの最終モデルであり、独特のダブルF1ウイングと新設計のエアロパーツが特徴です。

ケーニグセグ・CCXは、デザインと性能においても極めて高い水準を誇るスーパーカーとして、自動車愛好家やコレクターにとって特別な存在となっています。その革新的な技術と限定性は、他のスーパーカーとは一線を画す要素となっています。

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