ケーブルテレビ若狭小浜

株式会社ケーブルテレビ若狭小浜は、福井県小浜市に本社を置く第三セクターのケーブルテレビ事業者です。地域の情報インフラを担う目的で1994年（平成6年）3月1日に設立され、同年に完成した局舎と共に、「チャンネルO（チャンネルオー）」という愛称が付けられました。

設立後、準備期間を経て、1996年（平成8年）11月には試験的なサービス放送を開始し、翌1997年（平成9年）8月1日に正式に開局し、本放送を開始しました。サービスエリア拡大と地域間連携を目指し、2002年（平成14年）には「若狭CATV広域ネットワーク施設」の運用が始まりました。

サービス提供エリアは、本社所在地の小浜市を直轄区域としています。また、2002年に稼働した広域ネットワーク施設を通じて、周辺の自治体から業務委託を受けてサービスを提供している区域もあります。現在の業務委託エリアは、大飯郡おおい町（おおい町ケーブルネットワーク施設経由）と大飯郡高浜町です。特に高浜町では、2017年（平成29年）10月より放送サービス自体はオプテージの「eo光テレビ」に移行しましたが、自主放送チャンネルの運営や番組取材業務は引き続き受託しています。過去には、三方上中郡若狭町のうち旧上中町区域（ケーブルネットワークかみなか経由）も業務委託エリアでしたが、2023年（令和5年）4月1日に施設運営が美方ケーブルネットワークへ移管され、委託は終了しました。

提供サービスは、ケーブルテレビ放送とインターネット接続です。これらのサービスを通じて、地域住民に多様な情報コンテンツと通信環境を提供しています。ただし、Wi-Fi接続サービス、IP電話、MVNO（携帯電話）サービスは提供していません。

ケーブルテレビでは、地上波放送の再送信をはじめ、多チャンネルサービスを提供しています。提供チャンネルは、契約プランによって視聴可能な範囲が異なり、一部は別途契約が必要なチャンネルもあります。2022年に開局したBS松竹東急やBSよしもといったBSチャンネルの一部は、現状再送信の対象外となっています。

開局時から提供されていた地域住民向けの音声告知放送サービスは、2014年（平成26年）6月1日をもって廃止されました。これに代わり、防災行政無線システムの運用が開始され、同時に大規模災害時の緊急情報を伝達する全国瞬時警報システム（J-ALERT）も防災行政無線を通じて運用されています。これにより、地域への緊急情報伝達体制が強化されました。

ケーブルテレビ若狭小浜は、第三セクターとして地域に根差し、ケーブルテレビとインターネットという情報インフラを提供することで、小浜市および周辺地域の生活、文化、防災に貢献しています。サービスの範囲や内容は時代の変化に合わせて見直されており、今後も地域の情報通信ニーズに応えていくことが期待されます。関連情報としては、福井県内のケーブルテレビ局や、NHK福井放送局の番組「ニュースザウルスふくい」内で紹介される「CATV便り」などが挙げられます。

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