ケープカナベラル空軍基地第34発射施設

ケープカナベラル空軍基地第34発射施設（LC-34）は、アメリカ合衆国フロリダ州のケープカナベラル宇宙軍基地にかつて存在した発射施設です。1961年から1968年の間、NASAのアポロ計画においてサターンIおよびIBロケットの打ち上げに使用されました。この施設は、1967年1月27日に宇宙飛行士3名の命を奪ったアポロ1号の火災現場としても知られています。

建設と構造

LC-34の建設は1960年に始まり、1961年6月5日に稼働を開始しました。施設は、発射プラットフォーム、アンビリカルタワー、移動式サービスタワー、燃料供給施設、そしてブロックハウスで構成されていました。発射プラットフォームの下には、2つの鋼製フレームのデフレクターが設置され、ロケットの発射炎をそらす役割を果たしました。サービスタワーは高さ95メートルで、発射前にはレール上を移動して発射台から離れる仕組みでした。ブロックハウスは、発射時に人員や機器を保護するための施設で、最大130人を収容可能でした。

サターンIシリーズ

LC-34での最初の打ち上げは1961年10月27日に行われ、サターンIロケットの初飛行となるSA-1ミッションが実施されました。その後、3回のサターンI打ち上げがLC-34で行われ、1963年3月28日のSA-4ミッションで終了しました。サターンIブロックIIの打ち上げは、LC-37発射施設で行われました。

1963年、ジョン・F・ケネディ大統領の暗殺後、リンドン・B・ジョンソン大統領は、NASAの施設名と発射場の名称を「ジョン・F・ケネディ宇宙センター」に変更しました。また、ケープ・カナベラルの名称も「ケープ・ケネディ」に変更されましたが、この名称変更は混乱を招いたため、NASAはケネディ宇宙センターの名前をメリット島のみに適用することとし、空軍基地の発射地点はケープ・ケネディ空軍基地の名前のままとしました。

サターンIBシリーズ

1966年、LC-34はサターンIBの打ち上げに対応するため、大幅な改修が行われました。強風時にサービス構造物を固定するためのアンカーポイントが新設され、アンビリカルタワーのアクセスアームはより大型のロケットに対応できるように再構築されました。高さ67メートルのスイングアームには、司令船にアクセスするための白い部屋が設けられました。

LC-34からは、アポロ1号の火災事故によってアポロ計画が中断する前に、サターンIBロケットによるAS-201とAS-202の2回の打ち上げが成功しました。火災事故後、アンビリカルタワーには消火設備が設置され、緊急時の宇宙飛行士の脱出を助けるためのスライドワイヤーが追加されました。1968年10月11日には、アポロ7号が打ち上げられ、これがLC-34での最後の打ち上げとなりました。

NASAは、アポロ応用計画のためにLC-34とLC-37の再利用を検討しましたが、代わりにLC-39BをサターンIBの打ち上げに対応できるように改修しました。また、ケープ・カナベラルからケープ・ケネディへの名称変更は混乱を招いたため、1973年に空軍基地と地理的な岬の両方の名称が「ケープ・カナベラル」に戻されました。

発射施設34の現状

LC-34の廃止後、アンビリカルタワーとサービスタワーは解体され、発射台のみが残されています。現在、この場所はアポロ1号の乗組員の記念碑として使用されており、銘板には彼らの功績を讃える言葉が刻まれています。

また、LC-34の施設で残っているのは、2つのフレームデフレクターとブロックハウスです。LC-34で使用されていた球形の液体酸素タンクは、2008年にスペースX社に購入され、LC-40に移動して改修され、現在はファルコン9の打ち上げに使用されています。

ギャラリー

(画像ギャラリーについては、提供された情報を基に作成してください。)

打ち上げ履歴

(LC-34から打ち上げられたロケットの完全なリストについては、提供された情報を基に作成してください。)

外部リンク

* Launch Complex 34 の全球パノラマ

以上が、ケープカナベラル空軍基地第34発射施設の詳細な説明です。

もう一度検索

ケープカナベラル空軍基地第34発射施設