ゲイ用語

ゲイ用語解説

この文書では、男性同性愛者（ゲイ）や両性愛者の間で使用される言葉、いわゆるゲイ用語について解説します。ゲイ用語は、ゲイコミュニティ内でのコミュニケーションを円滑にするための独自の表現や、特定の状況下で簡潔に情報を伝えるための略語など、様々な要素を含んでいます。ただし、全てのゲイが全ての用語を理解・使用しているわけではなく、時代や地域、コミュニティによっても差異があります。この文書は、ゲイ用語の全体像を理解するための入門として役立つことを目指しています。

日本語圏のゲイ用語

体型に関する用語

ゲイコミュニティでは、体型を表現する独自の用語が多く使われます。例えば、「S」はスリム、「D」はデブを意味し、これらに加え、「ガッチリ」、「ガチムチ」、「イモ系」、「熊系」、「スジ筋」など、より具体的な体型を表す言葉が用いられます。「GMPD」はガッチリ・ムッチリ・ポッチャリ・デブの頭文字を並べた言葉で、様々な体型を包括的に表現しています。これらの用語は、ゲイ雑誌や出会い系サイトなどで頻繁に使用され、好みの体型を伝える際に役立ちます。また、「DD」は「デブ専デブ」の略で、自身も太めの体型で、太めの男性が好きな人のことを指します。

性行為に関する用語

性行為に関する用語も、独自の表現が用いられます。「タチ」は能動的な役割、「ウケ」は受動的な役割を指し、アナルセックスにおける役割を示すことが一般的です。「ネコ」もウケとほぼ同義です。また、「nm」は生（コンドームを使用しないこと）を意味します。他にも、「アナルセックス」、「兜合わせ」、「種付け」など、具体的な性行為を表現する言葉や、「イケる」といった、性的な好意を表す言葉が存在します。「シャワ浣」はシャワー浣腸の略で、アナルセックスの前に直腸を洗浄することを指します。

その他の用語

ゲイバーやゲイナイトといった場所に関する用語、「カミングアウト」、「クローゼット」といった、自身の性的指向を公表する行為に関する用語、「オネエ」、「兄貴」といった、ゲイコミュニティ内の役割や性格を表す用語など、様々な用語が存在します。「エロミク」はSNSでハッテン相手を求めるアカウントを指す言葉ですが、mixiの衰退に伴い死語化しつつあります。「組合員」はゲイ同士で仲間を指す隠語です。

ゲイ雑誌で使われる略語

ゲイ雑誌では、限られた文字数の中で情報を伝えるために、多くの略語が用いられます。「A」は肛門、「P」は陰茎を意味し、文通欄などで使用されてきました。

英語圏のゲイ用語

英語圏のゲイ用語は、日本語圏とは異なる文化背景や歴史を持つため、独自の表現が多数存在します。例えば、「twink」は若いスリムな男性、「fag」や「faggot」はゲイを侮辱する言葉として使われるため注意が必要です。「bugchasing」はHIV陽性の人を積極的に探し、コンドームなしで性行為を行うことを意味する、危険な行為を表す言葉です。「Santorum」は肛門性交により生じる混合物を指す造語ですが、これは特定の政治家への抗議から生まれたものです。

ポラリ

イギリスでは、20世紀前半から「ポラリ」と呼ばれる独自のゲイ・スラングが発展してきました。ポラリは、現在でも一部の言葉がゲイ・スラングとして引き継がれています。

まとめ

ゲイ用語は、ゲイコミュニティにおけるコミュニケーションを支える重要な要素です。しかし、その意味や使用法は複雑で多様であり、常に変化しています。この文書が、ゲイ用語の理解を深め、性的少数者への理解を促進する一助となれば幸いです。なお、この文書に記載されている情報は、2023年11月までの情報を元に作成されています。

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