ゲット・オーヴァー・イット (アルバム)

『ゲット・オーヴァー・イット』（Get Over It）は、アメリカのハードロックバンド、Mr. Bigが2000年に発表した5枚目のオリジナルアルバムです。このアルバムは、バンドにとって大きな転換期を示す作品となりました。

ギタリストのポール・ギルバートが脱退し、新たにリッチー・コッツェンが加入。コッツェンのブルージーでメロディアスなギタープレイは、Mr. Bigのサウンドに新たな風を吹き込みました。彼の加入は、バンドの音楽性に多様性をもたらし、より幅広い層のファンを獲得するきっかけとなりました。

アルバムは、全体的にヘヴィなギターサウンドと、エリック・マーティンのパワフルなボーカルが特徴です。しかし、リッチー・コッツェンの加入により、以前のアルバムに比べてブルースやソウルの要素が加わり、より深みのあるサウンドに仕上がっています。各メンバーの卓越した演奏技術は健在で、特にビリー・シーンのベースプレイは、これまで以上にテクニカルで聴きごたえがあります。

収録曲は以下の通りです。

1. Electrified – 4:12
2. Static – 3:07
3. Hiding Place – 4:46
4. Superfantastic – 3:45
5. A Rose Alone – 3:52
6. Hole in the Sun – 3:46
7. How Does It Feel - 4:14
8. Try to Do Without It – 4:54
9. Dancin' with My Devils – 3:43
10. Mr. Never in a Million Years – 5:40
11. My New Religion – 3:20
12. Water over the Bridge (日本語版のみ収録)– 3:32

特に2曲目の「Static」は、"来日記念盤"と題されてシングルリリースされ、日本国内でも高い人気を博しました。キャッチーなメロディと、リッチー・コッツェンのギターソロが印象的な楽曲です。アルバム全体を通して、バラードからハードなロックナンバーまで、バラエティに富んだ楽曲が楽しめます。

アルバムのメンバーは以下の通りです。

Billy Sheehan - ベース、ヴォーカル
Eric Martin - ヴォーカル
Pat Torpey - ドラム、ヴォーカル
Richie Kotzen - ギター、ヴォーカル

プロダクションは、Pat Reganがミキシングとエンジニアを担当し、アルバムのサウンドをまとめ上げています。

『ゲット・オーヴァー・イット』は、Mr. Bigの音楽性の新たな可能性を示した作品として、ファンにとって重要なアルバムの一つと言えるでしょう。リッチー・コッツェンの加入により、バンドのサウンドはより進化し、幅広い音楽ファンを魅了しました。

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