ゲームギアミクロ

ゲームギアミクロ：手のひらに蘇るセガの遺産

ゲームギアミクロは、セガが2020年10月6日に発売した携帯型ゲーム機です。1990年代に人気を博したゲームギアを、現代の技術で復刻した「遊べるミニチュア」として、セガ設立60周年を記念して登場しました。

開発の背景

セガ60周年事業の一環として、セガトイズの物販チームが企画しました。ゲームギア発売30周年が迫る中、チーム内で復刻の機運が高まり、メガドライブミニの開発者である奥成洋輔氏も加わって開発が進められました。

ハードウェアの特徴

オリジナル版を約40%縮小したコンパクトなサイズが最大の特徴です。幅80mm、高さ43mm、奥行き20mmと、まさに「ミクロ」の名にふさわしいサイズ感です。重量も約60gと非常に軽量で、指先でつまめるほどです。

液晶ディスプレイは1.15インチと小さいながらも、コントラストが向上し、見やすい映像を実現しています。音声はステレオに対応し、ヘッドホン端子も搭載。電源は単4電池2本またはマイクロUSB経由での外部電源供給に対応しています。

ソフトウェアと収録タイトル

各カラーごとに異なる4タイトル、合計16タイトルがプリインストールされています。パズルゲームが必ず収録されているのが特徴です。

収録タイトルは、当時の販売実績や専門誌でのランキング、バーチャルコンソールでの反響などを参考に選定されました。RPGなど文字を読むゲームも収録されていますが、開発元でモニターテストを実施し、プレイに支障がないことを確認しています。

ゲームはステートセーブに対応しており、最大4つのセーブデータを保存できます。メニュー画面のBGMは、Chibi-Tech氏によるオリジナル楽曲です。説明書は付属せず、公式サイトで電子版が公開されています。

別注版「ゲームギアミクロ ホワイト」

『アレスタコレクション』限定版には、別注版「ゲームギアミクロ ホワイト」が同梱されました。ボディカラーはパールホワイトに近く、ゲーム選択メニューのデザインやサウンドが通常版とは異なります。

周辺機器

4色セットを予約すると、先着で画面拡大レンズ「ビッグウィンドーミクロ」が付属しました。これは、オリジナルの周辺機器をダウンサイジングしたものです。

販売とプロモーション

Amazon.co.jp、セガストア、Rakuten Booksでの限定販売でした。プロモーション動画では、オリジナルのCMに出演していた高橋由美子さんがナレーションを担当しました。

セガストア限定のDXパックには、4色のゲームギアミクロを飾る額縁と、スモークカラーのモックアップモデルが付属しました。Rakuten Books予約特典として、全16タイトルのパッケージをピンズ化した特装版も販売されました。

ゲームギアミクロは、往年のファンにとっては懐かしい、新しい世代にとっては新鮮な体験ができる、セガの遊び心が詰まった復刻系ゲーム機です。

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