コミックヘヴン

コミックヘヴンとは

『コミックヘヴン』（COMIC HEAVEN）は、日本文芸社が2012年から刊行している月刊の漫画雑誌です。元々は『週刊漫画ゴラク』の増刊として登場し、毎月27日頃に発売されています。この雑誌は、前身である『さくらハーツ』（SAKURA HEARTS）の系譜を継いでおり、本項では『さくらハーツ』についても解説します。

さくらハーツからコミックヘヴンへ

『さくらハーツ』は2010年12月9日に創刊されました。美少女キャラクターを中心とした萌え路線を特徴とし、連載陣の多くは成人向け[[漫画]]の出身者で構成されていました。しかし、競合誌である『チャンピオンRED いちご』や『COMICすもも』と比較すると、扇情的なお色気路線の漫画は控えめでした。創刊号のキャッチコピーは「熱いハートに、恋するハート!! オレたちの新少年コミック誌!!」であり、「少年誌」であることを強調していました。

『さくらハーツ』は2012年4月9日発売の第9号で刊行を終了し、同年8月9日に『コミックヘヴン』として新たに創刊されました。創刊当初は、『さくらハーツ』からの連載作品を多く引き継いでいます。誌名には「漫画＝天国」という意味が込められており、キャッチコピーは「強刺激満載の美少女コミック誌!!」となりました。これにより、前身誌の「少年誌」路線から、競合誌と同様のお色気路線を強化した「青年誌」へと明確にシフトしました。

業界の動向とコミックヘヴンの躍進

『さくらハーツ』の休刊と『コミックヘヴン』の創刊の間に、『コミックキューガール』という類似誌が登場しましたが、創刊当日に休刊が発表されました。また、『COMICすもも』と『チャンピオンRED いちご』もそれぞれ2013年と2014年に休刊しています。

このような状況下で、『コミックヘヴン』は徐々にヒット作を生み出しています。「中卒労働者から始める高校生活」（佐々木ミノル）は紙・電子合わせて150万部を突破、「スンデレ!」（夏目文花）は30万部を突破するなど、人気作品が登場しています。特に「中卒労働者から始める高校生活」は、連載作品として初めてアニメ化されました。

2021年3月には、日本文芸社が電子書籍取次大手のメディアドゥ傘下に入ったことから、同年4月発売の53号からは電子書籍での販売も開始されました。価格は紙媒体と同じですが、販売は2週間程度遅れて行われています。

2022年8月には創刊10周年を迎え、刊行頻度が隔月から月刊へと変更されました。2023年3月発売の5月号からは、毎月27日頃に発売される月刊誌として新たなスタートを切りました。

主な掲載作品

『コミックヘヴン』では、様々なジャンルの漫画が掲載されています。

異世界ソープランド輝夜 外伝 あんずクエスト〜おてんば泡姫の大冒険〜（猪熊しのぶ）
お気の毒ですが、冒険の書は魔王のモノになりました。（原案：KAKERU・漫画：サイトウミチ）
おねチャ。（七竈アンノ）
クソザコボウコウ押井さん（つっつ）
群青ロックンロール（森井崇正）
恋からは逃げられない（長谷川真也）
新宿バッダスベイビーズ（大山満千）
青春プロタゴニスト 僕たちは恋愛過剰（五郎丸えみ）
だぶるぷれい（ムラタコウジ）
中卒労働者から始める高校生活（佐々木ミノル）

その他、多数の作品が連載されています。

CHコミックス

本誌連載作品の単行本は、ニチブンコミックスとは別に、CHコミックス（CH COMICS）として刊行されています。CHコミックスの前身レーベルはさくらハーツコミックス（SHコミックス）であり、ロゴデザインはSHコミックスのものをほぼ踏襲しています。

『コミックヘヴン』は、美少女コミック誌として、今後も読者に刺激的な作品を提供し続けることが期待されます。

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