コムシティ

コムシティ（COM CITY）

コムシティは、福岡県北九州市八幡西区黒崎に位置する官民複合施設で、公共と商業の様々なサービスを提供しています。この施設は、「北九州ルネッサンス構想」に基づく黒崎副都心計画の一環として設計され、2001年9月に完成し、11月に正式に開業を迎えました。

施設の概要

コムシティは、高層棟、低層棟、駐車場の3つの棟から構成されています。高層棟の1階には筑豊電鉄黒崎駅前駅と西鉄黒崎バスセンターがあり、B1階から6階には八幡西区役所をはじめとする行政機関が入居しています。また、商業施設も高層棟の1階から13階、そして低層棟に点在しています。さらに、施設の7階には北九州市立子どもの館、9階から12階には西鉄イン黒崎が設置されています。

歴史

開業当初（2001年 - 2007年）

コムシティの商業施設は、開業当初、第三セクターの黒崎ターミナルビル株式会社によって運営されていました。しかし、施設は、近隣に新たにオープンした黒崎井筒屋と競合していたため、テナントの集まりが悪く、黒崎ターミナルビルは利益に基づく「変動家賃制」を導入しました。この制度は、低収益店舗の入居を助けるものでしたが、結果として収益を圧迫する要因となりました。

2003年には、負債が約130億円に達し、黒崎ターミナルビルは民事再生法の適用を申請しました。しかし、交渉が決裂し、最終的に同社は自己破産を申し立てました。営業を希望するテナントの署名運動もありましたが、商業施設部分は当初の計画通り閉鎖されました。

商業施設閉鎖後（2007年 - 2011年）

その後、商業部分は株式会社沖創建設に売却されましたが、テナントの集まらなかったため、再び運営計画は白紙となりました。沖創建設は自力での施設再生を断念し、北九市に購入を求めることになりました。最終的に2011年、北九州市が3億円で施設を買い取ることとなりました。

北九州市購入後（2011年 - 現在）

市の所有となった後、コムシティは地域行政機関の機能を強化する方向性が示され、八幡西区役所やハローワークが新たに移転オープンしました。商業フロアも西日本鉄道が運営主体となって活性化を図りました。2013年には、八幡西生涯学習総合センターなどが開設され、さらに2014年には運転免許更新施設が設けられました。

施設の構成

コムシティは、地上12階、地下2階建てであり、さらに約800台の駐車場を完備しています。地域住民に対する多様なサービスを提供し、市民活動や商業活動の拠点となっています。主要な施設としては、第2夜間・休日急患センターやハローワーク八幡があります。また、セブンイレブンや北九州市立子どもの館など、多くの便利な商業施設も併設されています。

このようにコムシティは、様々な歴史的背景を経ながら、地域活性化に貢献し続ける重要な施設となっています。

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