コムネロスの反乱

コムネーロスの反乱

コムネーロスの反乱（Guerra de las Comunidades de Castilla）は、16世紀初頭、スペイン王カルロス1世（神聖ローマ皇帝カール5世）の絶対主義支配に対して、スペインの都市が起こした反乱です。

背景

当時、スペインの都市は中世的な自治を主張する際に「コムニダ」と呼ばれ、その構成市民は「コムネーロス」と呼ばれていました。16世紀に入ると、スペインの都市行政は国王の支配下に置かれ、国王による気ままな御用金取り立てに苦しんでいました。

カルロス1世が即位しスペインへ乗り込むと、1520年、サンティアゴ・デ・コンポステーラでコルテス（身分制議会）を招集し、40万ドゥカードという多額の御用金を課しました。都市代表はこれを拒否しましたが、ラ・コルーニャのコルテスは国王の圧力に屈し、これを承認してしまいます。

これに先立ち、大司教任命を巡って王と対立していたトレドは、いち早くコムニダを宣言。この動きはカスティーリャ、レオン、アンダルシアへと広がり、自治都市の運動として拡大しました。1520年8月には、アビラでサンタ・フンタ（自治都市の同盟体、代表者会議）が開催され、15都市が参加しました。

反乱の勃発と展開

10月、トルデシリャスでサンタ・フンタが開かれ、王に対して都市特権の承認と官僚都市行政の廃止を求めましたが、カルロス1世はこれを拒否。これにより、サンタ・フンタは宣戦布告し、約半年間、王軍との戦闘状態に突入しました。

反乱の鎮圧と影響

しかし、1521年4月、ビリャラールの決戦において、サンタ・フンタ軍は王軍に決定的に打ち破られ、自治都市の運動は鎮圧されました。

この反乱の鎮圧後、都市の中世的な自由は完全に奪われ、織物工業の発展の芽も摘み取られてしまいました。コムネーロスの反乱は、スペインにおける都市の自治と経済の発展にとって大きな転換点となりました。

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