コロラド州会議事堂

コロラド州会議事堂（Colorado State Capitol Building）は、アメリカ合衆国のコロラド州の州都デンバーにある重要な建築物で、州議会の議事堂として機能しています。この歴史的な庁舎は、州議会の上下両院の議場、州知事室、副知事室を含む州政府の中心としての役割を果たしています。

この議事堂は、アメリカ合衆国議会議事堂にインスパイアを受けたデザインが特徴で、著名な建築家イライジャ・マイヤーズが関与しました。彼はミシガン州会議事堂やテキサス州会議事堂におけるデザインで知られています。この建物は、1890年代にコロラドの地元で採掘された大理石や御影石を材料として使用して建設され、1894年11月には正式に開庁しました。

議事堂の特色の一つに、ドームが挙げられます。このドームは1908年に施された金メッキにより、コロラドのゴールドラッシュを祝うものとして特に重要な存在となっています。

所在地のシビック・パークは、デンバーの市政府関連の施設や文化的な名所が集中している地域であり、コロラド州司法庁舎やデンバー美術館、中央図書館や歴史博物館などと共に、文化的な中心地としての役割も果たしています。

建物自体はキャピトル・ヒルという高地に位置し、デンバーのダウンタウンにおいてやや標高の高い場所にあります。正面玄関は床からドームの裏側までの高さが約55メートルあり、これは通常の18階建てのビルに匹敵する高さです。西側の入口には、標高を示すため「海抜1マイル」と刻まれた階段があり、この階段を上ることでコロラド州特有の高地を実感できます。1969年、コロラド州立大学の学生たちによる標高再調査が行われた結果、階段の18段目が実際の「海抜1マイル」に相当することが確認され、さらに2003年には13段目がそれに該当するという結果も出ました。

この庁舎の内部は、豪華なデザインが施されており、コロラド・ローズ・オニックスと呼ばれる美しいばら色の大理石が使用されています。この大理石は州南部のプエブロ郊外で採掘されており、非常に珍しい素材です。加えて、各階の床には白い大理石が用いられており、こちらはガニソン郡のユール・クリークから採取されています。窓の多くはステンドグラスで装飾されており、コロラド州の歴史的な出来事を描写しています。また、ホールには歴代のアメリカ合衆国大統領の肖像が飾られており、州の政治的なアイデンティティを強化しています。コロラド州会議事堂は、その外観や内部の美しさだけでなく、歴史的な重要性からも、州の象徴として多くの人々に親しまれています。

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