コロンビア特別区空軍州兵

コロンビア特別区空軍州兵について

コロンビア特別区空軍州兵（District of Columbia Air National Guard）は、アメリカ合衆国コロンビア特別区に所在する空軍州兵です。コロンビア特別区内には飛行場がないため、メリーランド州のアンドルーズ統合基地を拠点としています。

概要

コロンビア特別区空軍州兵は、他の空軍州兵と同様に、アメリカ軍の予備部隊として位置づけられています。主な目的は以下の2点です。

1. 戦時における連邦軍への戦力提供: 戦時には、兵員や部隊を連邦軍に提供し、戦闘を含む様々な任務を支援します。
2. 平時における国内任務: 平時には、災害救援、治安維持、暴動鎮圧などの任務を遂行します。

特筆すべき点として、他州の空軍州兵が平時には各州知事の指揮下にあるのに対し、コロンビア特別区空軍州兵はワシントンD.C.市長の指揮下にはなく、常に連邦政府の指揮下に置かれています。最高指揮官はアメリカ合衆国大統領であり、災害時などに空軍州兵の動員が必要な場合は、ワシントンD.C.市長が大統領に動員を要請する形となります。

部隊編成

コロンビア特別区空軍州兵は、以下の部隊で構成されています。

第113航空団 (113th Wing)
第113作戦群 (113th Operation Group)
第121戦闘飛行隊 (121st Fighter Squadron): F-16C/D戦闘機を装備
第113医務中隊 (113th Medical Squadron)
第113任務支援群 (113th Mission Support Group)
第201空輸飛行隊 (201st Airlift Squadron): C-40C輸送機、C-38Aビジネスジェットを装備
第113整備中隊 (113th Maintenance Squadron)

歴史

コロンビア特別区空軍州兵は、1941年4月10日に第121観測飛行隊として創設されました。同年9月1日には、アメリカ陸軍航空隊の増強に伴い、現役に編入されました。

2001年9月11日のアメリカ同時多発テロ発生後、コロンビア特別区空軍州兵の全隊員がテロとの戦いに投入され、同日にはワシントンD.C.上空を飛行する脅威となる航空機の撃墜許可が与えられました。同年9月14日からは、アメリカ本土防空任務であるノーブル・イーグル作戦に参加しています。近年では、エンデュアリング・フリーダム作戦やイラク・フリーダム作戦など、海外での作戦にも参加しています。

まとめ

コロンビア特別区空軍州兵は、首都ワシントンD.C.を守る重要な役割を担う部隊です。連邦政府の指揮下で、国内外の様々な任務に対応しており、その歴史と活動はアメリカの安全保障に不可欠なものとなっています。

参考

District of Columbia Air National Guard: https://www.113wg.ang.af.mil/

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