コロンビア郡 (ニューヨーク州)

コロンビア郡について

コロンビア郡（Columbia County）は、アメリカ合衆国・ニューヨーク州の東部に位置する地域で、2010年の国勢調査によると、人口は63,096人です。郡庁所在地はハドソン市で、ここが最も人口の多い都市でもあります。郡の名前は、クリストファー・コロンブスのラテン語女性形に由来しており、1786年に設立されました。当時はアメリカ合衆国全体にこの名を与える提案もされていました。コロンビア郡はオールバニ・スケネクタディ・トロイ大都市圏の一部です。

歴史

コロンビア郡となる地域を最初に探検したのは、1609年の探検家ヘンリー・ハドソンでした。彼はハドソン川を遡り、この地で食料を求めて探索を行いましたが、その際、モヒカン族のインディアンと出会いました。1612年にはこの地域の植民地化が始まり、交易が発展しました。この流れで、オレンジ砦やニューアムステルダムなどの重要な拠点が設立されました。

1649年にはクレイバラック周辺の土地が購入され、1664年にはイングランドがこの地域を占領し、ニューヨーク植民地と改名されました。1710年には、リビングストン・マナーに約1,200人のドイツ人が移住し、この地の発展に寄与しました。1786年にはオールバニ郡から分離してコロンビア郡が設立され、1799年には郡の境界が一部変更されました。19世紀にはバーモント・セントラル鉄道が整備され、周辺地域との交通が発展しました。

政治と郡政府

コロンビア郡は、長年にわたり共和党の候補者が選ばれてきましたが、1996年から2007年にかけては、民主党の新たな支持基盤が形成されました。特にニューヨーク市からの移住者が多く、人口動態に変化をもたらしました。「ボート・コロンビア」という組織が、地域での有権者登録を進める手段として用いられました。この結果、民主党と共和党、無所属の有権者がほぼ同数の状況になりました。2006年のアメリカ合衆国下院議員選挙では、民主党のキルステン・ジリブランドが共和党の現職を破りました。

ただし、2009年の地方選挙では、長期にわたって監督官を務めていた共和党のダグ・マクギブニーが再選を果たし、民主党の勢いはここで途絶えました。現在の監督官理事会は共和党のパット・グラッテンのもとに運営されています。

地理

コロンビア郡は、ハドソン川が西側の境界を形成し、東側はマサチューセッツ州との州境に面しています。郡の面積は648平方マイル（約1,678.3 km²）で、陸地は636平方マイル（約1,647.2 km²）、水域は13平方マイル（約33.7 km²）あります。地形は丘陵が多く、州境近くのタコニック山地やバークシャー山地に向かって高くなっています。最高地点はアランダー山の頂上で、標高は2,110フィート（約643メートル）です。

河川と湖沼

ハドソン川が郡の主要な水域ですが、他にもアンクラム・クリーク、キンダーフック・クリークなどの小河川が流れています。また、地域にはコペイク湖やターカニック湖など、いくつかの湖沼も存在し、自然の美しさを際立たせています。

隣接する郡

コロンビア郡は北にレンセリア郡、東にはマサチューセッツ州のバークシャー郡があり、南にはダッチェス郡、南西にはアルスター郡、北西にはオールバニ郡と隣接しています。これらの地理的要素が、コロンビア郡の文化や経済にも大きな影響を及ぼしています。

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