コロンブス (曲)

Mrs. GREEN APPLE|Mrs._GREEN_APPLEの新曲「コロンブス」

日本のロックバンド、Mrs. GREEN APPLE|Mrs._GREEN_APPLEが2024年6月12日に配信限定シングル「コロンブス」をリリースしました。この楽曲は、コカ・コーラの「Coke STUDIO」キャンペーンソングとして広く宣伝される予定でしたが、ミュージックビデオの内容が物議を醸し、結果的にタイアップが中止となりました。

リリースの背景

2024年5月24日、バンドは新曲「コロンブス」がコカ・コーラのキャンペーンソングに起用されることを発表しました。この曲は、6月3日から始まるキャンペーンに関連し、テレビCMにも使用される計画でした。Mrs. GREEN APPLE|Mrs._GREEN_APPLEは2023年にも「Magic」という楽曲でコカ・コーラのキャンペーンに参加しており、その際にもCMに出演していました。

新曲のリリース日が近づくにつれ、ファンやメディアは新しい楽曲の具体的な情報に期待を寄せました。6月5日には「コロンブス」が11作目の配信シングルとして12日にリリースされることが公式に発表され、バンドのコンテンツカレンダーが公開されました。

ミュージックビデオの内容

楽曲リリース当日の21時、YouTube公式チャンネルを通じてミュージックビデオが公開されました。このビデオでは、大森元貴がクリストファー・コロンブス、若井滉斗がナポレオン・ボナパルト、藤澤涼架がルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンに扮し、異なる時代の歴史的な人物たちが共に旅をするという設定が描かれています。

ビデオの中では、彼らが無人島に到達し、サルたちと出会うシーンがあります。しかし、サルたちを人力車の引き手として使ったり、音楽や馬術を教え、最終的には敬礼させるような描写があり、これが社会的に非常に敏感な問題に触れてしまいました。

公開後の反響

ミュージックビデオの公開後、SNSやYouTubeでのコメントセクションには批判が殺到しました。「植民地主義や西洋中心の考えを肯定している」といった声や、「コロンブス」という名前自体がマイナスのイメージを伴うという意見が多く寄せられました。こうした広がる批判を受けて、バンドは公式に謝罪し、ミュージックビデオの公開を取りやめる決定を下しました。

バンドの公式サイトでは、事務所とレコード会社が連名で、表現内容についての理解が不十分だったことを認め、謝罪文を発表しました。大森は、このビデオの意図が差別的な内容を推奨するものではなかったと説明し、制作にあたっての懸念を述べました。「楽しいホームパーティーのシーンを描きたかった」と述べ、その表現が誤解を生む可能性があったことを認めました。

コカ・コーラの反応

一方、日本コカ・コーラは、「ミュージックビデオの内容について事前に知らなかった」とし、「我々が大切にしている価値観とは異なる」とコメントしました。同社は広告素材の放映停止を発表し、さらに「Coke STUDIO」キャンペーンからの撤退を決定しました。キャンペーン内でのオリジナルグッズの当選キャンペーンも中止となり、デジタルポイントに換えられることとなりました。

まとめ

この事件は、表現内容が持つ影響力の大きさを改めて考えさせられるものであり、文化的背景への配慮が如何に重要であるかを浮き彫りにしています。Mrs. GREEN APPLE|Mrs._GREEN_APPLEは、今後の活動においてこのような課題に対処していく必要があります。

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