コンゴ共和国の行政区画

コンゴ共和国の行政区画

コンゴ共和国は、12の県（Département）と呼ばれる行政区画に区分されています。県はさらに郡（District）とコミューン（Commune）に細分化され、地域によっては最大4層の行政区画が存在します。

主要都市の特例

首都ブラザヴィルと第二の都市ポワントノワールは、コミューンでありながら県と同等の地位を与えられています。これらの都市は、国の政治・経済・文化の中心地としての役割を担っています。

県（Département）

県はコンゴ共和国における最上級の行政区画であり、かつては州（Région）と呼ばれていました。国土の北部に位置する県ほど面積が広い傾向にあります。ただし、ブラザヴィルとポワントノワールの2県/市に人口の大部分が集中しており、残りの10県は人口密度が低いという特徴があります。

下位行政区画

2017年3月16日時点で、コンゴ共和国には16市、23行政区、682街区、90郡、43都市共同体、3,291集落が存在します。これらの下位行政区画は、地域住民の生活に密着した行政サービスを提供しています。

コミューン（Commune）

コミューンは、経済的、社会的、文化的に発展した都市に適用される行政区画です。フランス語で基礎自治体を意味し、日本における市町村に相当します。コミューンは行政区（Arrondissement）、街区（Quartier）へと細分化されます。面積は比較的小さく、近隣の居住地と共に都市圏を形成することが一般的です。人口は1万人以上のコミューンが多いものの、10万人を超えるコミューンは限られています。2018年の推計では、ドリシー、ポワントノワール、ブラザヴィルが人口上位3市となっています。

郡（District）

郡は、コミューンに含まれない地域を管轄する行政区画です。コミューンと比較して面積が広い傾向にありますが、人口は1万人に満たない郡も少なくありません。郡の下位には、都市共同体（Communauté urbaine）と農村共同体（Communauté rurale）の2種類の共同体が存在します。都市共同体は、社会的・地理的に密接な関係にある人口集積地を指し、農村共同体は、同じ公共サービスやインフラを共有する複数の集落（Village）から構成されます。

歴史

フランスからの独立後、1964年時点では12県と1つの自治支庁が存在しました。その後、1967年に9つの州に再編され、1980年にはプール州からブラザヴィル市が独立しました。1995年にはキュヴェト州から西キュヴェト州が分立し、1市10州体制となりました。2002年の新憲法により、州は県に置き換えられ、ブラザヴィル市に県の地位が付与されました。2003年にはポワントノワール市にも県の地位が付与され、現在の12県体制が確立しました。

関連項目

コンゴ共和国の都市の一覧
ISO 3166-2:CG

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