コンスタンティノス・ドゥーカス (アンゲロス)

コンスタンティノス・ドゥーカス（アンゲロス）（生年不詳 - 1303年）は、東ローマ帝国の地方政権であったテッサリア君主国の支配者であり、尊厳公の称号を持っていました。彼はヨハネス1世ドゥーカスの次男として生まれました。

生涯

1289年、父ヨハネス1世が死去した際、長男ミカエル・コムネノスはコンスタンティノポリスに抑留されていたため、コンスタンティノスがテッサリア君主国の支配権を継承しました。しかし、彼は若年であったため、当初はエピロス専制公ニケフォロス1世ドゥーカスの妃アンナの後見下に置かれました。その後、末弟テオドロス・アンゲロスと協力し、テッサリアの独立維持に力を注ぎました。

特に、姉妹ヘレネの夫であるアテネ公ギヨーム・ド・ラ・ロシュ、そしてその息子ギイ2世ド・ラ・ロシュと共に反東ローマ帝国同盟を形成し、東ローマ帝国の影響力をテッサリアから排除することに尽力しました。この同盟は、テッサリアの独立を守る上で重要な役割を果たしました。

コンスタンティノスは死期が近づくと、配下の有力者たちを集め、幼い息子ヨハネス2世の後見人としてアテネ公ギイ2世を迎えるように命じました。これは、テッサリア君主国の将来を託すための重要な決断でした。

1303年、コンスタンティノスと弟テオドロスは相次いで亡くなりましたが、有力者たちはコンスタンティノスの遺言を遵守し、アテネ公ギイ2世に仕えました。そして、東ローマ帝国がテッサリアに遠征を試みた際には、アテネ公の軍隊に加わり、テッサリア君主国の独立を維持するために戦いました。コンスタンティノスの生前の努力と、死後の人々の忠誠心によって、テッサリアは独立を保つことができたのです。

コンスタンティノス・ドゥーカスの治世は、テッサリア君主国にとって重要な時期であり、彼のリーダーシップと決断が、その後の歴史に大きな影響を与えたと言えるでしょう。

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