コンテナフレートステーション

コンテナフレートステーション（CFS）とは

コンテナフレートステーション（Container Freight Station、略称CFS）は、港湾ターミナル内に設けられた、貨物の集積・仕分けを行う施設です。主に、コンテナ一個に満たない小口貨物（LCL貨物）を取り扱う場所として機能します。

CFSの役割

CFSの主な役割は、以下の2点です。

1. 輸出における混載: 複数の荷主から集められた小口貨物を、仕向地が同じであれば一つのコンテナにまとめます。これにより、コンテナ単位での輸送効率を向上させます。
2. 輸入におけるデバンニング: コンテナに積載された貨物を取り出し、荷主に引き渡します。

これらの作業を通じて、CFSはLCL貨物の効率的な輸送を支えています。

LCL貨物とCL貨物

コンテナ輸送には、主に2種類の貨物があります。

LCL貨物（Less than Container Load）: コンテナ1本に満たない小口貨物のこと。CFSで他のLCL貨物と混載され、コンテナに積載されます。
CL貨物（Container Load）またはFCL貨物（Full Container Load）: コンテナ1本を単位とする貨物のこと。荷主がコンテナに貨物を詰め、ターミナルに直接持ち込みます。

CFSは、LCL貨物にとって不可欠な施設であり、効率的な海上輸送の実現に貢献しています。

CFSチャージ

海上運賃におけるCFSチャージとは、コンテナフレートステーションを利用する際に発生する料金のことです。この料金は、LCL貨物の取り扱いにかかる費用をカバーするために徴収されます。

日本におけるCFS

日本では、港湾の湾口に設置されたCFSは、港湾運送事業法における港湾荷役事業（沿岸荷役）に該当します。これは、CFSが港湾における重要な物流施設として位置づけられていることを示しています。

まとめ

コンテナフレートステーション（CFS）は、小口貨物を効率的に輸送するための重要な施設であり、LCL貨物の集積・仕分けの役割を担っています。CFSの存在により、コンテナ輸送の効率化が図られ、国際物流を円滑に進めることが可能となっています。

参考文献

池田宗雄『港湾知識のABC』（10訂版）成山堂書店、2010年、76-77頁。ISBN 9784425391301。
今井昭夫『国際海上コンテナ輸送概論』東海大学出版会、2009年、82-83頁。ISBN 9784486017950。
三菱倉庫株式会社神戸支店『コンテナターミナルとオペレーション』社団法人神戸港湾教育訓練協会、2006年、1-4頁。

関連項目

海上コンテナ

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