コント55号の日曜特別号

『コント55号の日曜特別号』（コントごじゅうごごうのにちようとくべつごう）は、1970年4月5日から同年7月5日という、比較的短い期間に日本テレビ系列局で放送されたバラエティ番組です。日本テレビが製作を手掛け、毎週日曜日の19時00分から19時56分までの時間帯にオンエアされていました。

この番組は、その前身にあたる人気番組『コント55号の裏番組をぶっとばせ!』の後継番組として企画・放送されました。前番組から引き続き、当時人気絶頂期にあったお笑いコンビ、コント55号（萩本欽一氏と坂上二郎氏）がメイン司会を務めた点が最大の特徴であり、彼らの冠番組として注目を集めました。

番組の収録スタイルも、前身番組の特色をそのまま引き継いでいました。具体的には、日本各地の公会堂を巡回し、一般観客を集めての公開収録形式が採用されていました。この方法は、当時のテレビ番組としてはユニークであり、スタジオセットに縛られない自由な雰囲気や、観客とのダイレクトな交流から生まれるハプニングなども期待できるスタイルでした。全国各地の視聴者にコント55号のパフォーマンスを直接届ける機会ともなり、その人気を裏付けるものであったと言えるでしょう。

番組内容は、大きく分けて二つの柱で構成されていました。一つは、前身番組『裏番組をぶっとばせ!』で人気を博した企画、「オークションのコーナー」をリニューアルしたものです。具体的なリニューアル内容は不明ですが、視聴者の関心を引きつける目玉企画として、装いを新たに継続されました。もう一つは、毎週内容が変わる「週替わりのコーナー」です。これにより、コント55号の持つ幅広い芸風や企画力を活かした、多様なバラエティ企画が展開されました。視聴者は毎週新鮮な企画を楽しむことができ、番組に飽きさせない工夫が凝らされていたと考えられます。

記念すべき初回放送である1970年4月5日には、週替わり企画として「外国人のど自慢」が実施されました。これは、当時としては珍しかったであろう外国人に焦点を当てたユニークなのど自慢大会であり、コント55号の軽妙な司会と相まって、番組のスタートを飾るにふさわしい内容であったと推測されます。

わずか3ヶ月という短期間の放送ではありましたが、『コント55号の日曜特別号』は、前身番組の成功を受け継ぎつつ、当時の人気コンビであるコント55号の魅力を最大限に引き出すべく制作された番組でした。公会堂での公開収録という特色あるスタイル、人気企画のリニューアル、そして週替わりの多様なコーナーによって構成され、日曜夜のお茶の間に笑いを届けました。

番組に関する記録や詳細は、主に参考文献として挙げられている読売新聞縮刷版などの当時の資料によって確認することができます。短い期間ながら、日本のテレビバラエティ史における一つの記録として、コント55号の活動の一端を伝える番組と言えるでしょう。

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