コンドールの戦い

コンドールの戦い：七年戦争における英仏の激突

コンドールの戦いは、七年戦争および第三次カーナティック戦争中の1758年12月9日、イギリス東インド会社のフランシス・フォード率いるイギリス軍が、コンフラン伯爵率いるフランス軍に勝利した戦闘です。この戦いは、南インドにおけるイギリスの勢力拡大に大きく貢献しました。

戦いの背景

1758年4月、フランス領インド総督のラリー伯爵は、ビュッシー＝カステルノー侯爵をハイデラバードから呼び戻しました。これによりハイデラバードは手薄となり、現地のラージャが反乱を起こし、ロバート・クライヴ率いるイギリス軍がフランス領を窺う状況となりました。クライヴはラージャの反乱に乗じて遠征軍を派遣し、フランスへの圧力を強めました。

戦闘の経過

12月3日、イギリス軍はコンフラン伯爵率いるフランス軍を発見しました。イギリス軍は高地を進軍し、6日にはフランス軍から4マイルの地点まで接近しましたが、両軍とも相手の戦力を警戒し、戦闘を回避しました。膠着状態は8日まで続きましたが、フォードとコンフランはそれぞれ打開策を模索しました。

コンフランは、大砲6門をイギリス軍が占領していない高地へ運び、そこから攻撃を仕掛ける計画を立てました。一方、フォードは3マイル離れたコンドールまで迂回し、そこからフランス軍を攻撃する作戦を立てました。

12月9日の午前4時、フォードはイギリス軍を率いて行軍を開始しました。現地のラージャにもフランス軍の攻撃を警告しましたが、ラージャは動かず、フォードが離れた直後にフランス軍の大砲が轟音を上げました。ラージャからの救援要請を受け、フォードはラージャの軍と合流し、コンドールへの進軍を再開、午前8時に到着しました。

コンフランはフォード軍を打ち破ったと判断し、追撃を命じましたが、急ぎすぎたために隊列が乱れました。フォードが兵士に戦列を組ませると、コンフランも同じ陣形で応戦しました。フォード軍が赤色の上着を着用していたため、コンフランはイギリス兵であると誤認し、フランス兵で応戦しました。しかし、これはフォードが予めセポイに赤色の上着を着用させていた欺瞞でした。そのため、フランス兵はセポイと戦闘することになり、1列目のセポイは敗れましたが、後続の2列目が現れると、フランス軍はイギリス兵が多数いると錯覚し、動揺して敗走しました。

戦いの結果

フランス軍は士官6人と兵士80人が戦死、士官6人と兵士70人が負傷しました。イギリス軍は士官1人とヨーロッパ人兵士15人が戦死、士官4人とヨーロッパ人兵士30人が負傷し、セポイも約100人の死傷者を出しました。

フォードは勝利を収めましたが、資金提供を巡ってラージャとの間で争いが生じ、6週間にわたる交渉の末、ようやく合意に至りました。1759年1月28日、フォードは行軍を再開し、2月6日にマスリパタムから48マイル北にあるエッロールを占領、続いて3月6日にマスリパタムを包囲しました。

コンドールの戦いは、戦略と欺瞞が功を奏した戦いであり、南インドにおけるイギリスの優位性を確立する上で重要な役割を果たしました。

参考文献

Anonymous (1843). Historical Record of the Honourable East India Company's First Madras Regiment. Smith, Elder and Co.
Fortescue, John William (1899). A history of the British army. Macmillian.
* Innes, Percival Robert (1885). The History of the Bengal European Regiment, now the Royal Munster Fusiliers and how it helped to win India. Simpkin, Marshall & Co.

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