コンパクトエフェクター

コンパクトエフェクターとは

コンパクトエフェクターは、エフェクターを小型化し、足元で操作できるようにした音響機器です。英語圏では「stompbox」や「effects pedal」と呼ばれ、日本独自の呼称です。

特徴

主にギターやベースの演奏者が、両手を塞がずにエフェクトのオン/オフを切り替えられるように、足で踏むスイッチペダルが搭載されています。また、エフェクトの種類に応じたパラメーターを、直感的に操作しやすいように設計されています。小型で持ち運びやすく、演奏時の多少の衝撃にも耐えられるよう、堅牢な作りになっているのが特徴です。

ボーカリスト向けには、トーキングモジュレーターなど、数は少ないものの専用のエフェクターも存在します。

電気的特性

エレキギターやエレキベース向けのコンパクトエフェクターは、ハイインピーダンス楽器を接続するために、約1MΩの入力インピーダンスを持ちます。出力インピーダンスは約10KΩ程度です。ローインピーダンスの機器にも対応できるため、複数のエフェクターを直列に繋いだり、シンセサイザーなどの楽器と接続することも可能です。

ただし、マイクの信号レベルはギターの約1/30と非常に弱いため、直接接続するとノイズに埋もれてしまい、正常な効果を得ることは難しいです。マイクを使用する際は、エフェクターの前にプリアンプを接続し、入力ゲインを上げる必要があります。

種類

基本的に、1台のコンパクトエフェクターには1種類のエフェクトが搭載されています。しかし、近年の電子技術や集積回路の進歩により、1台で複数のエフェクトを搭載した機種も登場しています。

主なメーカーとブランド

以下に代表的なコンパクトエフェクターのメーカーとブランドを挙げます。

BOSS
MXR
DigiTech
YAMAHA (現在は撤退)
Maxon
Danelectro
ARION
BEHRINGER
Proco
GUYATONE
Ibanez
VOX
ZOOM

関連項目

エフェクター
ダイレクトボックス

参考文献

世界のエフェクター大図鑑 3rd edition シンコーミュージック・エンターテイメント ISBN 4-401-63014-9
* デイヴ・ハンター『ギター･エフェクター実用バイブル 自分らしいサウンドを出すために 歴史と基本原理、接続＆トーン攻略まで［改訂拡大版］』（DU BOOKS、2014年）ISBN 978-4-925064-74-3

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