コンビニ・ウォーズ バイトJK VS ミニナチ軍団

コンビニ・ウォーズ バイトJK VS ミニナチ軍団

『コンビニ・ウォーズ バイトJK VS ミニナチ軍団』（原題：Yoga Hosers）は、2016年に制作されたアメリカ合衆国のホラーコメディ映画です。独特な作風で知られるケヴィン・スミスが監督を務め、主演はリリー＝ローズ・デップとハーレイ・クイン・スミスが務めています。

本作は、2014年の映画『Mr.タスク』のスピンオフ作品として位置づけられています。前作で登場した、リリー＝ローズ・デップとハーレイ・クイン・スミス演じるコンビニエンスストアの女子高校生店員コンビに焦点を当てた物語が展開されます。

特筆すべきキャスティングとして、主演の一人であるリリー＝ローズ・デップは本作が長編映画における初主演作となりました。彼女の父親である俳優のジョニー・デップ、そして母親である女優・歌手のヴァネッサ・パラディも出演しており、特にジョニー・デップとは『Mr.タスク』に続く親子共演が実現しています。また、もう一人の主演であるハーレイ・クイン・スミスは、本作の監督であるケヴィン・スミスの娘です。

ストーリー

物語の舞台はカナダのマニトバ州。主人公は、親友同士である女子高生のコリーン・コレットとコリーン・マッケンジーです。二人は同じコンビニエンスストアでアルバイトをしていますが、学業にも仕事にも身が入らず、唯一熱中しているのはヨガでした。怪しげなヨガインストラクターのもとでトレーニングに励む日々を送っています。

ある晩、二人は店長の不在中にコンビニでパーティーを開こうと計画します。しかし、その際に誤って店舗の地下深くに長い間封印されていた邪悪な存在を呼び覚ましてしまいます。それは、ミニチュアサイズのナチス兵士によって構成された恐るべきミニナチ軍団でした。

復活したミニナチ軍団は、古代の巨大な怪物を解き放ち、世界征服を目論みます。期せずして地球の危機に直面したコリーンたちは、自分たちの命運、そして世界の平和を守るため、この異様な敵に立ち向かうことを決意します。

キャスト

本作には、主演の二人のほか、個性豊かな俳優陣が出演しています。日本語吹替版も制作されました。

コリーン・コレット（コリーンC）：リリー＝ローズ・デップ（日本語吹替：朝井彩加）
コリーン・マッケンジー（コリーンM）：ハーレイ・クイン・スミス（日本語吹替：森千晃）
モーリス先生：ヴァネッサ・パラディ
ギー・ラポワンテ：ジョニー・デップ（日本語吹替：平田広明）
ヨギ・ベア：ジャスティン・ロング（日本語吹替：川中子雅人）
エイドリアン・アルカンド：ハーレイ・ジョエル・オスメント（日本語吹替：山崎健太郎）
カナディアン・バットマン：ケヴィン・コンロイ
ディスパッチャー：スタン・リー

その他、オースティン・バトラー、タイラー・ポージー、アダム・ブロディ、ラルフ・ガーマン、トニー・ヘイル、ナターシャ・リオンなどが出演しています。

評価

本作は公開後、批評家からは極めて厳しい評価を受けました。

映画批評サイトRotten Tomatoesでは、60件の評論のうち、わずか14件（23%）が高評価とするに留まりました。批評家たちの間では、「だらしなく、面白みに欠け、明確な目的も持たない」作品であり、「かつて将来を嘱望されたケヴィン・スミス監督のキャリアの中でも特に出来が悪い部類に入る」という見解が大勢を占めました。平均点は10点満点中3.7点という低評価でした。

Metacriticにおいても、17件の評論のうち、高評価はわずか1件、賛否両論が2件、そして低評価が14件という結果でした。平均スコアは100点満点中23点と、これもまた非常に低い数値を示しています。

このように、批評家からは概して酷評された作品ですが、その独特の世界観とケヴィン・スミス監督らしいコメディセンス、そして主演の二人の魅力は、一部の観客やカルト的なファンからは支持を集める可能性も秘めた異色のホラーコメディと言えるでしょう。

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