コンフュージョン

ニュー・オーダーの代表曲「コンフュージョン」：その歴史と多様なアレンジ

1983年、ニュー・オーダーはエレクトロとヒップホップの要素を取り込んだ傑作「コンフュージョン (Confusion)」を発表しました。この曲は、バンドの代表曲「ブルー・マンデー」に続くヒットとなり、世界中で高い評価を得ました。

ニューヨークを舞台に、人気DJのアーサー・ベイカーがプロデュースを担当。同地でのレコーディングと同時にプロモーションビデオも制作されました。そのサウンドは、当時流行していたエレクトロニックミュージックとヒップホップの融合を象徴するものであり、革新的な音楽性を示しています。

ファクトリー・レコードよりリリースされたこのシングルは、全英チャートで12位、全米ダンスチャートで5位という輝かしい記録を残しました。日本でも日本コロムビアから12インチシングルとして発売され、歌詞が記載された帯が付属していました。

日本盤12インチシングルには、A面には「コンフュージョン」とその別バージョンである「コンフュージョン・ビーツ」が、B面にはインストゥルメンタルバージョン「コンフューズド・インストゥルメンタル」とラフミックス版「コンフュージョン（ラフ・ミックス）」が収録されていました。

「コンフュージョン」はその後も様々な形で再解釈され、進化を続けています。1987年発表のベストアルバム『サブスタンス』には、新たにレコーディングされたバージョンが収録され、オリジナルバージョンは2002年のCD-BOX『レトロ』に収められました。『レトロ』にはKoma & Bonesによるリミックスも含まれています。

さらに1995年には、アシッドハウスアーティストのPumpPanelが、ニュー・オーダーの許可を得て「コンフュージョン」を大胆にリミックスしました。これはあくまでPumpPanel名義の楽曲であり、カヴァー的な性格の作品です。「Pump Panel Reconstruction Mix」と題されたこのバージョンは、彼らのベストアルバム『ザ・レスト・オブ・ニュー・オーダー』に収録されたほか、1998年の映画『ブレイド』のサウンドトラックにも使用され、幅広い層に知られることとなりました。

PumpPanelによるリミックスはその後も影響力を持ち続け、2001年には、英国のトランス・テクノアーティストPublic Domainのシングル「Operation Blade」、ドイツのトランスアーティストWarp BrothersとAquagenのシングル「Phatt Bass」にも使用されています。

このように「コンフュージョン」は、リリースから現在まで、音楽シーンに大きな影響を与え続け、様々なアーティストによって再解釈され、進化し続けている、ニュー・オーダーの代表的な楽曲と言えるでしょう。その多様なアレンジと時代を超えた魅力は、今後も多くのリスナーを魅了し続けることでしょう。

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