コンベア580

コンベア580（Convair 580 または CV-580）は、双発ターボプロップ旅客機です。アメリカのコンベア社が製造したレシプロ旅客機、コンベア240、340、440をベースに、アメリカのパックアエロ社が大幅な改造を施しました。

概要
コンベア580は、コンベア社が製造したレシプロ旅客機を、パックアエロ社がターボプロップエンジンに換装した改造機です。具体的には、レシプロエンジンをアリソン501ターボプロップエンジンに換装し、垂直尾翼を延長するなどの改造が行われました。そのため、コンベア社による新造機は存在せず、全て中古機からの改造です。初飛行は1960年1月19日で、1960年代中盤までに175機が改造されました。

コンベア580のベースとなったコンベア240、340、440は、それぞれ座席数や航続距離などが異なるものの、いずれも当時のアメリカ国内線で広く利用された旅客機でした。パックアエロ社は、これらの機体をより高性能なターボプロップエンジンに換装することで、運航コストの削減や性能向上を図りました。

特徴
コンベア580は、ターボプロップエンジンを搭載したことにより、レシプロエンジン機に比べて巡航速度が向上し、燃費も改善しました。また、垂直尾翼が延長されたことで、安定性が向上しています。これらの改良により、コンベア580は、より効率的な運航が可能となり、多くの航空会社で採用されました。特に地方路線や短距離路線で活躍し、旅客輸送に貢献しました。

事故
コンベア580は、いくつかの事故も発生しています。
アレゲニー航空736便墜落事故（1968年12月24日）
アレゲニー航空737便墜落事故（1969年1月6日）
* パータンエアー394便墜落事故（1989年8月9日）

これらの事故は、コンベア580の安全性をめぐる議論を呼び起こしましたが、175機が製造されたことを考えると、致命的な欠陥があったわけではないと言えるでしょう。

関連項目
コンベア580は、コンベア社のレシプロ旅客機を改造した機体であり、その歴史を語る上で、コンベア240、コンベア340、コンベア440についても知っておく必要があります。これらの機体は、コンベア580の開発に繋がる重要な役割を果たしました。

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