コンポントム州

コンポントム州について

コンポントム州は、カンボジアの中央部に位置する州であり、国内で2番目に大きな面積を誇ります。北西はシェムリアップ州、北はプリアヴィヒア州、北東はストゥントレン州、東はクラチエ州、南はコンポンチャム州とコンポンチュナン州に隣接しており、西側はトンレサップ湖に面しています。州都は、ストゥンセン川沿いに位置するストゥンセン市で、人口は約3万人です。

地理と特徴

コンポントム州は、カンボジアの主要な湖であるトンレサップ湖に接する9つの州の一つであり、その沿岸部はトンレサップ生物圏保護区の一部として保護されています。この地域は、豊かな自然環境と生物多様性を有しており、多くの動植物が生息しています。

文化と歴史

この州は、カンボジアの歴史において重要な役割を果たしてきた地域です。特に、プレ・アンコール時代の遺跡が数多く残されており、その中でもサンボー・プレイ・クック遺跡は、2017年にユネスコの世界遺産に登録され、その歴史的価値が広く認められています。この遺跡は、かつてイーシャーナプラと呼ばれ、真臘の王都が置かれた場所でもあります。また、プラサート・アンデット寺院などの他の遺跡も、古代のクメール文化を伝える貴重な遺産となっています。

行政区分

コンポントム州は、以下の7つの郡と1つの市で構成されています。

ストゥンセン市
バライ郡
プラサート・サンボー郡
サンダン郡
ストゥントゥン郡
コンポン・スヴァイ郡
ロミット郡
チクレン郡

歴史的背景

コンポントムの歴史は古く、扶南国の時代にはこの地域が重要な拠点の一つでした。その後、真臘の時代には、イーシャーナプラ（現在のサンボー・プレイ・クック）が王都として繁栄し、この地域は政治的・文化的な中心地としての地位を確立しました。これらの歴史的背景が、現在のコンポントム州に残る多くの遺跡や文化遺産に反映されています。

まとめ

コンポントム州は、豊かな自然と古代の歴史が融合した魅力的な地域です。世界遺産に登録されたサンボー・プレイ・クック遺跡をはじめとする数々の遺跡は、カンボジアの歴史と文化を深く理解するための重要な手がかりとなります。トンレサップ湖の自然環境と古代遺跡が共存するこの州は、観光客にとっても非常に魅力的な場所です。

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