コートールド・ギャラリー

コートールド・ギャラリーは、ロンドン大学附属コートールド美術研究所の美術館として、ウェストミンスター地区のサマセット・ハウス内に位置しています。比較的小規模なギャラリーながら、印象派や後期印象派のコレクションは非常に質が高く、世界中の美術愛好家から注目を集めています。

歴史

1932年、実業家であり美術コレクターでもあったサミュエル・コートールドが自身のコレクションを基に設立しました。コートールドは印象派や後期印象派の作品を熱心に収集しており、そのコレクションがギャラリーの中核となっています。その後、いくつかの個人コレクションが加わり、現在のような充実した所蔵作品を誇る美術館へと発展しました。

特徴

コートールド・ギャラリーの魅力は、何と言ってもそのコレクションの質の高さにあります。マネ、セザンヌ、ルノワール、ゴッホといった巨匠たちの名作を間近で鑑賞できるのは、このギャラリーならではの体験と言えるでしょう。また、サマセット・ハウスの中庭は冬になるとアイススケートリンクとして利用され、訪れる人々に冬の楽しみを提供しています。

主な所蔵作品

エドゥアール・マネ 『フォリー・ベルジェールのバー』：マネの代表作の一つであり、印象派の革新性を象徴する作品です。鏡に映る女性とバーカウンターの描写は、見る者を魅了します。
ポール・セザンヌ 『ジャ・ド・ブッファンの背の高い木々』：セザンヌが故郷の風景を描いた作品で、彼の独特な筆致と色彩感覚が際立っています。
オーギュスト・ルノワール 『桟敷席』：ルノワールの描く人物の美しさが際立つ作品。観劇に訪れた人々の華やかな雰囲気を捉えています。
フィンセント・ファン・ゴッホ 『耳を切った自画像』：ゴッホが自身の精神状態を赤裸々に描いた自画像で、その痛々しさが見る者の心を揺さぶります。
ロベール・ドローネー 『ランナー』：ドローネーの代表作で、ダイナミックな動きと色彩が特徴的な作品です。

その他にも、ルーベンス、モディリアーニ、カンディンスキー、ロートレックなど、様々な画家の作品を所蔵しています。また、エドガー・ドガによるブロンズ像も多数所蔵しており、彫刻作品も見逃せません。

アクセス

コートールド・ギャラリーは、ロンドンの中心部に位置しており、アクセスも便利です。

所在地: Somerset House, Strand, London WC2R 0RN
最寄りの駅: 地下鉄テンプル駅またはエンバンクメント駅から徒歩約10分、コヴェント・ガーデンからは徒歩約15分です。

まとめ

コートールド・ギャラリーは、印象派や後期印象派の素晴らしいコレクションを誇る美術館として、ロンドンを訪れる際にはぜひとも立ち寄りたい場所です。サマセット・ハウスの歴史的な雰囲気とともに、珠玉の美術作品を堪能してみてはいかがでしょうか。

外部リンク

公式サイト
* ウィキメディア・コモンズ

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