コーネリアス・ヴァン・スティーンウィック

コーネリアス・ジャコブス・ヴァン・スティーンウィック（Cornelius Jacobsz Van Steenwyck）は、1626年3月16日に生まれ、1684年11月21日に没した、17世紀の北米植民地時代に活躍した政治家です。彼の名前は、Cornelis Steenwijck、Cornelius Steenwyk、Van Steenwykといった様々な綴りで記録されています。

彼は、1668年から1672年、そして1682年から1684年までの二度にわたり、ニューヨーク市長を務めました。この時期のニューヨークは、オランダからイギリスへの支配が移り変わる過渡期であり、スティーンウィックは都市の運営において重要な役割を担いました。彼の功績を称え、ニューヨークのブロンクス区には、スティーンウィック通り（Steenwick Avenue）が彼の名前にちなんで命名されています。

政治家としての活動だけでなく、スティーンウィックはオランダ西インド会社とも深く関わっていました。1676年には、ニューホランドで同社の損害賠償請求書の管理者として働いています。また、彼はアカディア（現在のアメリカ北東部からカナダ東部にかけた地域）をオランダの支配下に置こうと試みましたが、ペンタグエ港でボストンから来た3隻のイギリス軍艦によって阻止されました。このアカディアにおけるオランダの植民地請求は、1678年のナイメーヘンの和約によって正式に退けられました。

スティーンウィックは、当時のニューヨークで最も裕福な人物の一人でした。彼の財産は、1686年7月20日の財産目録によると、14ページに及び、総額で4,382ポンド（ニューヨーク・ポンド）に達しました。一方で、彼の借金も16ページに及び、総額で1,588ポンドでした。このことから、彼の財産規模と、当時の経済活動の一端を窺い知ることができます。

コーネリアス・ジャコブス・ヴァン・スティーンウィックは、政治家、実業家として、17世紀の北米植民地社会において重要な役割を果たした人物であり、彼の生涯は当時の社会経済状況を理解する上で重要な示唆を与えてくれます。

もう一度検索