コーリ (ピアチェンツァ県)

コーリ (Coli)

コーリは、イタリア共和国北部、エミリア＝ロマーニャ州の西部に位置するピアチェンツァ県に属する基礎自治体（コムーネ）です。アペニン山脈の麓にあたり、自然豊かな環境に恵まれた地域に位置しています。2023年現在の推計人口は約800人程度と、イタリア国内の多くのコムーネと比較して小規模な自治体の一つです。

地理的特徴

ピアチェンツァ県南部の山間部に広がるコムーネであり、周辺は起伏に富んだ地形が特徴です。コーリは複数の自治体と境界を接しており、その隣接コムーネには、北にベットラ（Bettola）、北東にトラーヴォ（Travo）、東にフェッリエーレ（Ferriere）、南東にファリーニ（Farini）、南にコルテ・ブルニャテッラ（Corte Brugnatella）、そして西にボッビオ（Bobbio）といった自治体が含まれます。これらの隣接自治体との間は、山道や谷沿いの道路で結ばれており、地域の自然景観の一部を形成しています。

気候と地震分類

イタリア国内で定められている気候分類（Classificazione climatica）において、コーリは「zona F」に該当します。また、暖房のために必要とされるエネルギー量を示す指標である度日（Gradi giorno, GG）は「3274 GG」とされています。これらの数値は、その地域の気候特性、特に冬季の寒さの度合いを示す指標となります。

地震に対するリスクを示すイタリアの地震リスク階級（Classificazione sismica）では、コーリは「zona 3」に分類されています。これは「sismicità bassa」（地震のリスクが比較的低い地域）にあたると評価されており、イタリア全土の中で見ても地震活動の可能性が低い地域に位置づけられています。しかしながら、イタリア全体が地震活動のある地域であるため、全くリスクがないわけではありません。

行政と地域構成

コーリはコムーネとして独自の行政機能を持ちますが、その地域は中心となる市街地というよりも、広範囲に分散した多くの小さな集落によって構成されている点が大きな特徴です。これらの集落は「フラツィオーネ（frazione）」と呼ばれ、コムーネ全体で30を超える多数が存在します。これらの集落は、谷沿いや斜面など、様々な地形に点在しており、それぞれが独自の歴史やコミュニティを形成しています。

主な分離集落（フラツィオーネ）としては、以下のような名称が挙げられます。

Aglio
Agnelli
Averaldi
Barche
Boioli
Boioli di Perino
Bruni
Caminata Boselli
Cascine
Colombaia
Cornaro
Costa Caminata
Costiere
Faraneto
Ferrari
Filipazzi
Fontana
Forno Sopra
Gavi
Ghini
Marubbi
Molino Pellegri
Osera
Palazzo Torre
Peli
Perino
Pescina
Peveri
Poggio
Poggiolo
Ponte' Sopra
Pradaglione
Pradella
Roncaiolo
Rosso
Santa Cecilia
* Scabiazza

これらの集落が広範囲に分散しているため、コムーネ全体の行政サービスやインフラ整備には、都市部の自治体とは異なる特性と課題があります。

人口規模

コーリの人口は約800人と少なく、イタリアの多くの山間部にある小規模自治体と同様に、人口減少や高齢化といった課題に直面している可能性があります。限られた人口規模は、地域社会の維持や活性化において、住民や行政にとって特有の状況を生み出しています。

全体として、コーリはピアチェンツァ県の自然豊かな山間部に位置し、多数の小さな分離集落によって構成される、人口約800人のコムーネです。比較的低い地震リスク地域にあり、特定の気候区分に属しています。その地理的な特性と多数の分離集落の存在が、この自治体の特徴を形作っています。

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