コールドウェル郡
コールドウェル郡は、
アメリカ合衆国テキサス州の中央部よりも南に位置する郡です。行政の中心である
郡庁所在地はロックハート市で、これは郡内で最も
人口が多い都市でもあります。コールドウェル郡はオースティン・ラウンドロック大都市圏の一部を構成しており、近年
人口が増加しています。
2010年の
国勢調査によると、
人口は38,066人で、
2000年の32,194人から18.2%の増加を記録しました。
郡は1848年に設立されました。その名称は、
テキサス革命やプラムクリークの戦いで功績を挙げ、
テキサス独立宣言にも署名したレンジャー大尉、マシュー・コールドウェルに由来しています。
歴史
コールドウェル郡となるこの地域には、紀元前8000年頃からパレオ・インディアンが居住していた痕跡が見られます。その後、トンカワ族、カランカワ族、コマンチ族といった様々なネイティブアメリカンの部族が暮らしていました。
1825年、メキシコ政府はグリーン・デウィットによるテキサスへの入植地建設の請願を承認し、この地域もその入植地の一部となりました。1839年には、エドマンド・ベリンジャが地域で最も古い定住地となるプレーリーリーを設立。この町は、サミュエル・ヒューストンが後の妻となるマーガレット・リーに因んで名付けたとされています。
コールドウェル郡は1848年3月、
テキサス州議会の決定により、バストロップ郡とゴンザレス郡の一部を分離・合併して設置されました。この時、ロックハートが
郡庁所在地として指定されました。
南北戦争前夜の1860年には、郡の総
人口は2,871人でしたが、そのうち1,610人が奴隷でした。この頃、リバーサイドという町が誕生し、後に地域の最初の医者に因んでフェントレスと改名されました。1861年の住民投票では、
アメリカ合衆国からの脱退に賛成する票が434票、反対が188票となり、郡は南軍を支持しました。数百名の郡民が南軍のために戦いました。
戦争終結後、1870年代には解放された奴隷たちが集まってセントジョン・コロニーという独自のコミュニティを形成しました。
1874年にはルーリングの町が設立されました。この町ではジョン・メリウェザー、ジェイムズ・メリウェザー、レオニダス・ハードマンによって製粉所と製材所が建設され、後に「ゼドラーの工場」として知られるようになります。
19世紀後半には鉄道網が整備され始めます。1887年にはミズーリ・カンザス・アンド・テキサス鉄道がロックハートとサンマーコス間を開通させ、1889年には
サンアントニオ・アンド・アランサスパス鉄道がロックハートとルーリングからシャイナーまでを結びました。さらに1892年には、ミズーリ・カンザス・アンド・テキサス鉄道がロックハートから東のスミスビルへの路線を敷設し、郡の交通と経済の発展を促進しました。
1880年から1900年にかけて、郡内の農業は大きな変革期を迎えます。この期間に借地農家の数が急増し、郡内の農場の半数近く、具体的には3,149の農場のうち75%を借地農が占めるようになりました。
文化的な出来事としては、1902年にマクマハンで南西テキサス・セークリッドハープ歌唱大会が開催されています。経済面では、1922年8月9日にエドガー・B・デイビスによってルーリング油田が発見され、郡の産業構造に大きな影響を与えました。デイビスは1927年にルーリング財団を設立し、農業の多角化を推進し、農場や牧場の生活向上に貢献しました。
1948年にはロックハート州立公園が開園し、人々にレクリエーションの機会を提供しています。そして1953年には、現在も続くルーリングの恒例イベント、スイカ割り祭が始まりました。
地理
アメリカ合衆国国勢調査局のデータによれば、コールドウェル郡の総
面積は547
平方マイル (約1,416.7
平方キロメートル) です。このうち陸地が545
平方マイル (約1,411.5
平方キロメートル) を占め、水域はわずか2
平方マイル (約5.2
平方キロメートル) で、水域率は約0.31%となっています。
郡内を走る主要な高規格道路は以下の通りです。
コールドウェル郡に隣接する郡は以下の通りです。
- - トラヴィス郡 (北)
- - バストロップ郡 (北東)
- - ファイエット郡 (南東)
- - ゴンザレス郡 (南)
- - グアダルーペ郡 (南西)
- - ヘイズ郡 (北西)
都市と町
コールドウェル郡内の主な市町は以下の通りです。
- - ロックハート (郡庁所在地)
- - ルーリング
- - マーティンデール
- - マスタングリッジ
- - ニーダーウォルド
- - ウーランド
その他、以下の未編入の町も存在します。
- - デール
- - マクスウェル
- - プレーリーリー
- - セントジョン・コロニー
2000年の
国勢調査によると、コールドウェル郡には約3万2千人が居住していました。その後、
2010年には
人口が18%以上増加し、都市圏の成長に伴う郡の発展がうかがえます。