コールバック

コールバックとは

コールバックは、回線交換電気通信における通話方法の一つです。発信者が着信者に対して電話番号などの情報を伝えた後、一旦通信回線を切断します。その後、着信者側から発信者へ電話をかけ直すことで通話を継続する仕組みです。

コールバックの主な用途

コールバックは、主に以下のような目的で利用されていました。

国際電話料金の節約: 国際電話において、着信側から発信する方が料金が安い場合があります。この料金差を利用して通話料金を節約するために用いられていました。特に、大口割引や各国の料金制度の違いを利用した例が多く見られました。しかし、近年ではIP電話などの格安通話サービスが普及したため、コールバックの利用は減少傾向にあります。
着信者課金: コールバックでは、着信側が通話料金を負担する仕組みにすることも可能です。かつては、着信課金サービスがまだ一般的でなかったため、コールバックがその代替として用いられることもありました。しかし、現在では着信課金サービスが広く普及しているため、コールバックの利用は少なくなっています。

コールバックの種類

コールバックには、大きく分けて2つの種類があります。

1. 課金方式: 発信者が、まず回線を接続し、DTMF信号などを用いて暗証番号、発信電話番号、着信電話番号などを通知します。その後、回線を切断し、着信側から発信側へかけ直します。この方式では、発信側に通話料金が課金されます。
2. 無課金方式: 発信者の電話番号を、網標準の番号通知で取得します。回線接続を行うことなく、着信側から発信側へかけ直します。この方式は、ステルスコールバックとも呼ばれます。また、利用者に対して個別の着信用電話番号を割り当てる方式もあります。この方式では、発信者には通話料金が課金されません。

コードコーリングとの違い

コードコーリングは、本来、専用線や内線電話において、特殊な呼び出し音を用いて特定の通話要求を区別する方式を指します。コールバックとは異なる概念です。

禁止された接続方式

かつては、以下のような接続方式が用いられていましたが、[公衆交換電話網]]に大きな負担をかけるため、1996年10月に国際[[電気通信連合]によって禁止が決議されました。

ポーリング: 一定の間隔で、着信側から発信側に発信要求があるかどうかを問い合わせ、要求がある場合に回線接続を行う方式です。
アンサーサプレッション: 電話交換機の課金信号を動作させずに回線接続を行い、発信電話番号を通知する方式です。

また、発展途上国を中心とした地域では、全てのコールバックが禁止されている場合があります。

関連項目

電話網
アクセスチャージ
* 内線電話

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