ゴロカ

ゴロカ（Goroka）

パプアニューギニア東部山岳州の州都であるゴロカは、国内でも比較的高い標高に位置する都市です。この地域は、パプアニューギニアの高地地方の中でも早い時期に西欧文明との接触が始まりました。

都市機能の中心地として、ゴロカ大学をはじめとする高等教育機関や、国立医療研究所、国立スポーツ研究所、メラネシア研究所といった重要な研究機関、さらには数多くのNGOが集まっています。

人口

ゴロカの人口は、2011年の調査でおよそ2万2830人と記録されており、これはパプアニューギニア国内で7番目に多い人口規模です。過去の人口推移を見ると、1980年代から2000年にかけては1万8千人台で推移していましたが、2011年には2万人を超えるなど、近年は増加傾向にあります。

文化と祭り

ゴロカの文化において特筆すべきは、毎年9月16日の独立記念日前後に開催される「ゴロカショウ」、通称ハイランドショーです。これはパプアニューギニアで最も長い歴史を持つ伝統的なお祭りであり、この地域に住む様々な部族が色鮮やかな伝統衣装に身を包み、歌い踊る壮観な光景が見られます。2011年には第55回が開催されました。

経済

ゴロカの主要な産業の一つに農業があり、特にコーヒーの栽培が盛んです。1930年代にはジャマイカから「ブルーマウンテン」として知られるコーヒーの苗木が持ち込まれ、これがこの地でのコーヒー栽培の始まりとなりました。以来、栽培は広まり、現在では「ゴロカコーヒー」として国内外にその名を知られる有名な産品となっています。

気候

ケッペンの気候区分では熱帯モンスーン気候（Am）に分類されますが、高地に位置するため、一般的な熱帯気候とは異なり年間を通じて比較的冷涼な気候が特徴です。特に6月から8月にかけての若干乾燥する時期は、最高気温が24℃前後、最低気温が13℃前後となります。一方、10月から4月にかけての降水量が増加し、やや気温が上がる時期でも、最高気温は25℃から26℃、最低気温は14℃から15℃前後で推移し、過ごしやすい気候です。

交通

ゴロカの交通の中心はゴロカ空港です。この空港からは、パプアニューギニアの首都ポートモレスビーへ、ニューギニア航空とエアラインPNGがそれぞれ日に複数便を運航しているほか、他の内陸都市への便も利用できます。2018年1月時点では新しいターミナルビルが建設中でした。空港の目の前にはバスターミナルがあり、ハイランド地方内の各都市を結ぶ公共バスが頻繁に運行されています。しかし、ゴロカとポートモレスビーの間には直通の道路が存在しないため、首都との間を移動する唯一の直接的な交通手段は航空機となります。なお、空港内には売店や飲食店は存在しません。

もう一度検索