ゴーゴーズ

ゴーゴーズ (The Go-Go's): アメリカを席巻したガールズバンド

ゴーゴーズは、1980年代初頭にアメリカでセンセーションを巻き起こした、オール女性のガールズバンドです。彼女たちは、そのキャッチーな音楽とエネルギッシュなパフォーマンスで、ニュー・ウェイヴ/ポップのシーンを牽引し、数々の記録を打ち立てました。

結成から成功まで

1978年、ジェーン・ウィードリンとベリンダ・カーライルによってバンドは結成されました。シャーロット・キャフィーがすぐに参加を表明し、その後マーゴット・オラヴァリア、エリサ・ベロが加わり5人編成で活動を開始。初期はパンク/ニュー・ウェイヴバンドとして、マッドネスのサポートを受けながらロサンゼルスのライブハウスを中心に活動していました。メンバーチェンジを経て、キャシー・ヴァレンタインが加入し、1981年にI.R.S.レコードと契約。

同年、デビューアルバム『ビューティー・アンド・ザ・ビート』をリリース。当初は女性だけのバンドという事で中々評価されませんでしたが、その音楽性とライブパフォーマンスが徐々に認められ、最終的には全米アルバムチャートで6週連続1位を獲得するという快挙を達成しました。これは、女性だけのバンドとしては史上初の記録であり、彼女たちの人気を不動のものとしました。このアルバムは、ローリング・ストーン誌の「オールタイム・グレイテスト・アルバム500」にも選ばれています。

その後も、『ヴァケーション』（1982年）、『トーク・ショウ』（1984年）とヒットアルバムを連発しましたが、1985年にバンドは解散してしまいます。

解散、そして再結成

解散の理由は、メンバー間の確執、人気を維持するためのプレッシャー、ドラッグ問題など、さまざまな説があります。解散前には、ジェーン・ウィードリンがソロ活動のために脱退しています。

解散後、ベリンダ・カーライルはソロアーティストとして成功を収め、「ヘヴン・イズ・ア・プレイス・オン・アース」などの世界的ヒット曲を連発しました。他のメンバーもソロや別バンドで活動しましたが、ベリンダほどの成功を収めることはできませんでした。

しかし、ゴーゴーズは解散後も定期的に再結成し、ライブ活動やテレビ出演を行ってきました。2001年には、再結成アルバム『ゴッド・ブレス・ザ・ゴーゴーズ』を発表。2020年には、ドキュメンタリー映画『The Go-Go's』が公開され、約20年ぶりの新曲「Club Zero」を含むEP『Beatnik Beach Summer』もリリースしました。

2021年には、ロックの殿堂入りを果たし、その功績が改めて評価されました。しかし2023年、ベリンダ・カーライルがグループの解散を発表しました。

メンバー

解散時のメンバー:

シャーロット・キャフィー (Charlotte Caffey) – リード・ギター、キーボード、バック・ボーカル
ベリンダ・カーライル (Belinda Carlisle) – リード・ボーカル
ジーナ・ショック (Gina Schock) – ドラム、バック・ボーカル
キャシー・ヴァレンタイン (Kathy Valentine) – ベース、バック・ボーカル、ギター
ジェーン・ウィードリン (Jane Wiedlin) – リズム・ギター、バック・ボーカル

旧メンバー:

マーゴット・オラヴァリア (Margot Olavarria) – ベース、バック・ボーカル (1978年–1980年)
エリッサ・ベロ (Elissa Bello) – ドラム (1978年–1979年)
ポーラ・ジーン・ブラウン (Paula Jean Brown) – ベース (1985年)
アビー・トラヴィス (Abby Travis) – ベース、バック・ボーカル (2012年–2018年) ※ツアーのみ

ディスコグラフィー

スタジオ・アルバム:

『ビューティー・アンド・ザ・ビート』 - Beauty and the Beat (1981年)
『ヴァケーション』 - Vacation (1982年)
『トーク・ショウ』 - Talk Show (1984年)
『ゴッド・ブレス・ザ・ゴーゴーズ』 - God Bless the Go-Go's (2001年)

コンピレーション・アルバム:

『グレイテスト!』 - Greatest (1990年)
『リターン・トゥ・ザ・GO-GO'S』 - Return to the Valley of the Go-Go's (1994年)
VH-1 Behind the Music: Go-Go's Collection (2000年)

ゴーゴーズは、ガールズバンドのパイオニアとして、その音楽性とスタイルで多くのアーティストに影響を与えました。彼女たちの音楽は、今もなお多くのファンに愛され続けています。

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