マッドネス

マッドネス：ネオ・スカの旗手、その栄光と軌跡

ロンドンの音楽シーンを彩る人気バンド、マッドネス。その歴史は、1976年、マイク・バーソン、クリス・フォアマン、リー・トンプソンの3人によって「ザ・ノース・ロンドン・インヴェーダーズ」として幕を開けました。その後、メンバーに加わったグラハム・マクファーソン、マーク・ベドフォード、ダニエル・ウッドゲートと共にバンド名を「マッドネス」へと改め、1979年、アルバム『ワン・ステップ・ビヨンド』で鮮烈なデビューを飾ります。

彼らの音楽は、サックスをフィーチャーした斬新なネオ・スカサウンドで、瞬く間に注目を集めました。1980年にはカサル・スミスが加入。バンドのサウンドに更なる深みを与え、その勢いは留まることを知りません。

1982年、シングル「アワ・ハウス」をリリース。この曲は全米チャートでもヒットを記録し、マッドネスの世界進出を成功に導く大きな契機となりました。しかし、1984年、マイク・バーソンが脱退し、アムステルダムに移住。2年後にはバンドは解散という道を歩むことになります。

しかし、マッドネスの物語はここで終わらなかったのです。1988年、マクファーソン、スミス、フォアマン、トンプソンの4人で「ザ・マッドネス」として活動を再開。アルバムを発表し、再び音楽シーンへと戻ってきました。そして1992年、オリジナルメンバー7人での再結成を果たし、バンド名は再び「マッドネス」に。ロンドンオリンピックの開会式にも参加し、「アワ・ハウス」を演奏するなど、その人気は衰えることを知りません。

メンバー：個性豊かな才能の集結

マッドネスの成功を支えたのは、個性豊かなメンバーの存在です。

グラハム・マクファーソン (Suggs): ボーカルを担当し、バンドのフロントマンとしてその存在感を放ちます。
カサル・スミス (Chas Smash): トランペットとボーカルを担当。彼の力強い演奏は、マッドネスのサウンドに独特のスパイスを加えています。
マイク・バーソン (Monsieur Barso): キーボードを担当。彼のメロディーセンスは、マッドネスの楽曲に彩りを添えています。
クリス・フォアマン (Chrissy Boy): ギターを担当し、バンドの楽曲に安定感を与えています。
リー・トンプソン (Kix または El Thommo): サックス奏者として、マッドネスのサウンドのアイコニックな存在です。
マーク・ベドフォード (Bedders): ベースを担当。彼の演奏は、マッドネスの楽曲の土台となっています。
* ダニエル・ウッドゲート (Woody): ドラムスを担当。彼のリズムは、マッドネスの音楽に躍動感を与えています。

ディスコグラフィー：数々の名曲を生み出した軌跡

マッドネスは、数々の名曲を生み出してきました。代表的なアルバムには、『ワン・ステップ・ビヨンド』、『アブソルートリー』、『セヴン』、『ザ・ライズ・アンド・フォール』などがあります。シングルでは、「アワ・ハウス」以外にも「ドライビング・イン・マイ・カー」、「シティ・イン・シティ」などが広く知られています。

マッドネスとホンダ・シティ：音楽と自動車の融合

興味深いのは、マッドネスが1981年発売の初代ホンダ・シティのCMに出演していたことです。井上大輔作曲の「シティ・イン・シティ」が使用され、ムカデダンスを披露するなど、話題となりました。その後もシティ・ターボやマンハッタンルーフのCMにも出演し、「ドライビング・イン・マイ・カー」を使用したバージョンも存在します。

マッドネスは、独自のネオ・スカサウンドと、個性豊かなメンバー、そして数々のヒット曲によって、音楽史に名を刻むバンドとなりました。彼らの音楽は、時代を超えて多くの人々に愛され続けています。

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