ゴールデングラブ賞

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ゴールデングラブ賞についての詳細

ゴールデングラブ賞は、プロ野球における守備力の高い選手を選出するために設けられた重要な表彰制度です。日本プロ野球におけるこの賞の正式名称は三井ゴールデン・グラブ賞で、1972年にダイヤモンドグラブ賞として初めて設定されましたが、1986年からは三井物産が協賛することで現在の名称に変更されました。

表彰の仕組み

この賞は、シーズンを通じて各ポジションで最も優れた守備力を発揮した選手に与えられます。選考方法はベストナインと同様であり、日本のスポーツメディアに携わるプロ野球記者による投票によって決まります。選ばれる選手は、セ・リーグとパ・リーグそれぞれからポジションごとに1名選出されることが原則ですが、外野手部門は三名が選ばれます。 同一ポジションの選手の得票数が同じ場合には同時受賞が行われるため、リーグあたりの受賞者数は10名以上となるケースもあります。また、過半数の得票で「該当者なし」となった場合、そのポジションは空白になり、受賞者を選出しない珍しい事態も発生します。

受賞者への特典

受賞した選手には金色の革製グローブが贈られ、捕手や一塁手の場合はミットが与えられます。このグローブは、受賞者が実際に使用しているものを模して作られるもので、実用性も持っています。加えて、ボールを台座に飾ったトロフィーも授与されます。

賞への批判と選考方法

賞の選考過程には批判も存在します。特に、実際の成績とは異なる選手が選ばれることがあるため、メディアやファンから疑問の声が上がることがあります。元プロ野球選手である上原浩治は、この選考方法が特定チームの記者によるもので、他の選手への情報が不足することを指摘し、選手間投票を提案しています。

さらに、近年はデータ解析による守備力の指標が増えてきたため、セイバーメトリクスを基にした選考の必要性も重視されるようになっています。

歴代受賞者と記録

ゴールデングラブ賞には数々の記録があります。例えば、個人最多受賞回数は福本豊の12回であり、特に1982年から1983年にかけての連続受賞回数も同様に12回という記録を持ちます。最年長受賞者は41歳11ヶ月で受賞した宮本慎也であり、最遅初受賞は内川聖一が19年目での受賞です。特に、投手部門では中継ぎや抑え投手の受賞があることも特徴的です。

選考にまつわるエピソード

選考には数々の議論があり、特定の選手が受賞する際にはその成績や実績が注目されることがあります。例えば、特定の年に受賞した選手の成績がそのシーズンの他の選手よりも劣っていた場合、メディアからの反響が生まれることもあります。

2022年には、横浜DeNAが失策数リーグ最少でありながら受賞者がいなかったことが注目され、監督が選考基準に疑問を呈しました。このような具体的な事例は、選考がいかに難しいかを物語っています。

まとめ

ゴールデングラブ賞は日本プロ野球における重要な表彰であり、選考方法や受賞者の選出には多くの論争や議論が伴います。それでも、この賞は選手たちにとって大きな名誉であり、守備力の向上を促す役割を果たしているのです。

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