サイコメトリー

サイコメトリーとは

サイコメトリー（英: Psychometry）は、物体に残る人の思念や感情を読み取る能力を指します。この能力は超能力の一種とされていますが、その具体的な定義や範囲については明確に定められていません。通常、サイコメトリーは特に液体に思念が残りやすいとされ、テレビ番組などでは湖や沼を舞台に能力が展開される場面が多く見受けられます。サイコメトリーという言葉は、アメリカの神霊研究家であるジョセフ・ローズ・ブキャナンによって提唱されました。

サイコメトリーを実行する人を「サイコメトラー」と呼びますが、強力な能力を持つサイコメトラーは、思念の影響を受けて精神的または肉体的な苦痛を感じることがあります。中には、失神をしたり怪我をしたりする事例も報告されています。

心霊考古学

心霊考古学は、霊能力者によるサイコメトリーや透視といった能力を活用して、過去の出来事を知る手段として考古学的研究を行う分野です。例えば、マサチューセッツ工科大学のスティーヴン・シュワルツ氏は、75年にわたって透視能力者と考古学者の共同研究について言及しています。

考古学者のクラレンス・ワイアントは、オルメカ文明の遺跡トレス・サポテスを発見した際に、その発見が霊能力者の助けを借りて成し遂げられたと述べています。また、オランダのユトレヒト州立大学の超心理学研究所長W・H・テンハフは、オランダの能力者による、小さな骨片からの正確な背景描写を実証しました。さらに、著名な臨床心理学者のローレス・ルシャンも、サイコメトリーに対する考え方が変わった事例を挙げています。

ステファン・オソヴィエツキーの事例

特に注目すべき事例の一つが、ポーランド人のステファン・オソヴィエツキーです。彼は考古学品の過去を視覚化することで知られており、1935年に行われた実験では、発掘品の年代や出土地、文化的背景を見事に描写しました。オソヴィエツキーの発言が誤っていると考えられた時もありましたが、その後に発見された考古学的証拠が彼の正しさを証明しました。

彼が言及したマグダレニアン人の複雑な髪型に関する記述も、後に彫像によって裏付けられるなど、オソヴィエツキーの能力には多くの実績があります。

ジョージ・マクマレンの研究

加えて、カナダ考古学会副会長のノーマン・エマーソンは、トラック運転手のジョージ・マクマレンを取り上げ、彼のサイコメトリーにおける可能性を評価しています。マクマレンは、物や遺跡を視るだけでその歴史を語る能力があり、実際に彼の発言が証明された例が存在します。

ヘルマン・ヒルプレヒトの夢

ヘルマン・ヒルプレヒト教授は、1892年に解読できなかったバビロニアの刻文を前にして夢の中で神官と出会い、貴重な情報を得ました。彼はこの夢を通じて古代の文書の関連性を明らかにし、数百マイル離れた場所の出土品を結びつけることに成功しました。

フィクションにおけるサイコメトリー

「サイコメトリー」をテーマにした漫画『サイコメトラーEIJI』などのフィクションでは、サイコメトリストを「サイコメトラー」と表現することが一般的です。このように、サイコメトリーはフィクションやメディアでも広く活用されています。

サイコメトリーは、単なる超能力にとどまらず、考古学においてもその重要性を大いに発揮することが期待されています。

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