サイド バイ サイド 隣にいる人

映画『サイド バイ サイド 隣にいる人』の概要

2023年4月14日に公開された日本映画『サイド バイ サイド 隣にいる人』は、監督・脚本・原案を伊藤ちひろが手がけ、主演に坂口健太郎を迎えた作品です。この映画は、存在しない「誰かの想い」を見える青年の姿を描いた、心温まるマジックリアリズム群像劇です。

あらすじ

物語の中心となるのは、霊視の能力を持つ青年、未山（みやま）です。彼は、様々な人々を無償で癒し、感謝されながら生活していました。東京に生まれた未山は、さまざまな場所を旅し、夢のような美しい村にたどり着きます。この村ではシングルマザーの詩織（しおり）と出会い、彼女と娘の美々（みみ）と共に穏やかな時間を過ごしています。

未山の特異な能力は、病気を癒したり、死者を人の形として見ることができる点にあり、彼の隣には時折、他者には見えない金髪の青年が佇んでいます。その金髪の青年は、かつて彼が東京で過ごした時の後輩、草鹿（そうか）の“生霊”であることが後に明らかになります。草鹿は未山の思い出を語り続け、未山は彼の誘いで東京に出向くことになりました。

東京で草鹿に会った未山は、元恋人の莉子（りこ）と再会します。高校時代に付き合っていた二人は、ある事件がきっかけで離れ離れになりました。チリチリに絡まった未解決の感情と過去のトラウマに向き合う中で、莉子は妊娠していることを未山に告げます。草鹿は「過去を返す」と言って未山に莉子を連れ戻すよう促しますが、莉子は未山から逃げるように村に戻ります。

人間関係の変化

村に留まった未山は、詩織と莉子と共に生活を始めます。詩織は未山と莉子の嫉妬や誤解を避けるため、主人公たちに自分の家に住むことを提案します。不思議と和やかに過ごすこの3人は、少しずつ心の距離を縮め、未山は詩織や莉子の食事を作り、一緒に食卓を囲むけれども、莉子との深い会話は持ちません。

やがて、季節が移り、莉子が出産すると、未山は突然姿を消します。その間、詩織や莉子は互いを支え合いながら新たな生活を始めます。一方で、莉子の娘美々だけは、安心して見守る未山の姿を見ることができました。

最後に

『サイド バイ サイド 隣にいる人』は、未山の不思議な能力を通じて、彼が愛の存在として残した影響や、人々同士の絆を描き出しています。伊藤ちひろ監督の手によって描かれる心に響くストーリーと、坂口健太郎をはじめとするキャストの素晴らしい演技が、この映画を心温まる作品にしています。

この映画は、愛と別れ、思い出の大切さをテーマにしており、多くの人に感動を与えること間違いなしです。

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