サイバーナイトII 地球帝国の野望

サイバーナイトII 地球帝国の野望

『サイバーナイトII 地球帝国の野望』は、日本のゲームメーカー、トンキンハウスが1994年8月26日にスーパーファミコン用にリリースしたロールプレイングゲームです。本作は、1990年に発売された前作『サイバーナイト』の続編であり、宇宙戦艦ソードフィッシュの傭兵たちが主人公として登場します。メインストーリーは、暴走を始めた地球軍を止めるために、地球のメインコンピュータを破壊するという目的を持っています。

ゲームの内容

新たな母艦「ガルボダージュ」

本作では、地球軍に拿捕されたソードフィッシュの後継となる母艦「ガルボダージュ」が登場します。この艦は、前作のソードフィッシュとは異なり、「エアロック」と「トレーニング」という新たな機能を提供します。「エアロック」は、艦から生身で下船できる設備で、探索時にモジュールを着用せずに移動できるなど、自由度が増しています。また、「トレーニング」施設では新兵向けの模擬戦闘が可能で、実戦用のトレーニングも行える点が特徴です。

戦闘システムの変更

戦闘は、タクティカルボード上で行われるシステムで、サイズが変わり、戦術的なプレイがさらに強調されています。敵味方が隣接することが難しくなったため、より戦略的な思考を要求されます。特筆すべきは、パーティに加わっていないキャラクターも「援護」に回れるようになり、戦闘際にはそのキャラクターがカットインし、支援射撃をすることが可能となりました。このおかげで、戦闘が終了する前に敵が全滅することもあります。

キャラクターの成長

本作では、戦闘での援護によって、援護キャラクターも経験点を獲得し成長できるシステムが取り入れられています。また、人類文明圏での冒険が中心となった本作では、モジュールの性能向上が新型機の支給という形でも行われ、それによってプレイヤーはさらなる戦略を構築することができます。

ストーリー

物語は2357年、西暦に設定されています。宇宙戦艦「ソードフィッシュ」は銀河探査から地球に帰還しますが、持ち帰った異星テクノロジーが地球の強硬派の手に渡り、彼らは再度他の惑星国家への侵攻を試みます。このため、ソードフィッシュは拿捕され、乗組員は監禁されてしまいます。しかし、謎の美女「CJ」の手助けにより、傭兵たちは脱出し、地球軍に対抗する秘密組織の支援を受けて、再び戦いを始めることになります。

敵として立ちはだかるのは、バーサーカーを応用した自己増殖する戦闘機械「メタリフォーム」です。傭兵たちは、自らの経験をフルに活かし、メタリフォームとの戦闘を繰り広げながら、各惑星政府との連携強化を目指します。しかし、メタリフォームは進化し、全ての生物を機械生命体に変える「サイビーイング」の創出を始め、人類にとって新たな脅威となります。最終的に、傭兵たちは地球のメインコンピュータを破壊する最後の作戦に挑むことになります。

用語とキャラクター

ゲーム内には多くの専門用語やキャラクターが登場します。例えば、「メタリフォーム」とはバーサーカーの死体を基に作られた集団知性を持つ機械であり、その自己増殖能力と暴走が物語の中心的な要素となります。また、プレイヤーをサポートする「CJ」などの重要なキャラクターは、物語の展開に大きな影響を与えます。

『サイバーナイトII 地球帝国の野望』は、前作の魅力を引き継ぎつつも新たな要素や物語を加え、プレイヤーに深いストーリーと多彩な戦略を提供する作品となっています。

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