サクラ大戦4 〜恋せよ乙女〜

サクラ大戦4 〜恋せよ乙女〜

『サクラ大戦4 〜恋せよ乙女〜』は、株式会社セガが2002年3月21日にドリームキャスト向けに発売したゲームで、2005年にはPC版もリリースされました。この作品はサクラ大戦シリーズの第4作目であり、主人公大神一郎を描いた最後のナンバリングタイトルです。

概要

本作は、セガのドリームキャストが製造中止となったことを受けて急遽制作された、サクラ大戦シリーズの締めくくりとなる作品です。従来のシリーズが複数のエピソードで構成されていたのに対し、本作は一つの大きなエピソードに焦点を当て、映画のような完結した物語を提供しています。製作にかけられた時間はわずか10ヶ月未満で、既存のプロセスを大きく変える必要がありました。

ゲームの舞台は帝都東京で、プレイヤーは「帝国華撃団」を率いて戦います。物語の途中で巴里華撃団が日本にやってくると、帝都と巴里の花組が一緒に「大神華撃団」として連携を組む展開が待っています。また、各隊員との関係構築が今作では短期間で行われるため、プレイヤーは冒頭でヒロイン候補を選び、その後の商品展開はプレイヤーの選択によって大きく変わる仕組みです。

『サクラ大戦4』のサブタイトルは、楽曲『ゴンドラの唄』の歌詞から引用されています。ドリームキャスト版は257,386本を売り上げました。

ストーリー

物語は太正十六年、帝都東京を舞台にしています。空中戦艦ミカサの機関部を民生利用することで、帝都は急速に繁栄を遂げていましたが、一方では蒸気機関の暴走事件が発生し続けていました。大神一郎は日本に帰国し、「帝国華撃団・花組」の仲間と共に帝都防衛任務に臨みます。

敵は突如出現した魔操機兵で、花組は絶体絶命の状況に追い込まれます。しかし、彼の前に巴里華撃団が現れ、共に戦う力を得ます。二つの華撃団が力を合わせ、物語はクライマックスを迎えます。

ゲームシステム

本作のゲームシステムは、前作『サクラ大戦3 〜巴里は燃えているか〜』を基本にしています。アドベンチャーパートと戦闘パートの2つの要素があり、物語の進行とキャラクター同士の関係性を楽しむことができます。

アドベンチャーパート

ゲーム序盤では帝都花組と巴里花組からそれぞれヒロイン候補を選ぶことが求められます。選択をしなければ、どのキャラクターもヒロイン候補にすることができ、物語の進行に変化をもたらします。また、終盤には新たな霊子甲冑「双武」が登場し、パートナーとの信頼関係が試される場面もあります。

戦闘パート

戦闘システムは、隊員の経験値や合体攻撃の要素は省かれているものの、双武を使った攻撃や特殊能力の組み合わせが特徴的です。選んだメンバーによって部隊の特徴が変わり、終盤の戦闘には多様性が生まれます。

登場キャラクター

本作には魅力的なキャラクターが登場し、プレイヤーはその関係性を深めながら物語を進めていきます。個々のキャラクターにはそれぞれのストーリーや背景があり、彼らとの交流がゲームの魅力となっています。

スタッフ

本作の製作には、原作を広井王子が担当し、脚本はあかほりさとる、音楽は田中公平など、実力派が揃っています。主題歌とエンディングテーマも多くのキャラクターによって歌われ、物語の感情を引き立てます。

関連項目

ゲーム中にはミニゲームとしてポンジャンがあり、これに基づいた絵合わせゲーム『サクラ大戦ジャン 〜ロンせよ乙女〜』が収録されています。

このように『サクラ大戦4 〜恋せよ乙女〜』は、短期間の中で完成度の高いストーリーとキャラクターを提供する力作として、シリーズファンに愛され続けています。

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