アルバム『サックス・ア・ゴー・ゴー』について
キャンディ・ダルファーによる2枚目の
アルバム『サックス・ア・ゴー・ゴー』は、
1994年2月にリリースされ、ジャズファンからの熱い支持を受けました。この
アルバムは、アメリカの音楽チャートで最高5位を記録し、31週間にわたってその座に留まったことからも、その人気のほどが伺えます。
アルバムは「ベッピーの愛しい思い出に捧げる」とのメッセージが込められており、感情豊かな楽曲が揃っています。その中でも際立つのが、ジーン・マクダニエルズによる曲「Compared to What」です。初録音は
ロバータ・フラックが行ったもので、彼女のデビュー
アルバム『First Take』に収録されています。
キャンディ・ダルファーはこの曲を自身のスタイルで再解釈し、楽曲に新たな命を吹き込みました。
また、
ボニー・レイットの大ヒット曲「I Can't Make You Love Me」も収録されています。この曲は彼女の
1991年の
アルバム『Luck of the Draw』に登場し、ダルファーはこの名曲をさらなる深みを持たせて演奏しています。
注目すべきは表題曲「サックス・ア・ゴー・ゴー」で、この曲は日本の
ホンダ・シビックのCMでも使用され、大きな話題を呼びました。ダルファーのサックスが魅力的なフレーズを奏でる中、軽快なリズムが印象的で、一度聴いたら耳から離れないメロディとなっています。
トラックリスト
アルバムには以下のような楽曲が収められています:
- - 2 Funky (ウルコ・ベッド) – 4:50
- - サックス・ア・ゴー・ゴー (イージー・モー・ビー、キャンディ・ダルファー) – 4:54
- - ミスター・マービン (ウルコ・ベッド) – 5:33
- - マン・イン・ザ・デザート (キャンディ・ダルファー、ウルコ・ベッド) – 5:37
- - ボブズ・ジャズ (ウルコ・ベッド) – 4:53
- - ジャミング (キャンディ・ダルファー、ウルコ・ベッド) – 5:21
- - アイ・キャント・メイク・ユー・ラブ・ミー (アレン・シャンブリン、マイク・リード) – 4:35
- - ピック・アップ・ザ・ピーセズ (アーティストのグループ) – 4:12
- - コンペアード・トゥ・ホワット (ジー・マクダニエルズ) – 5:56
- - サンデー・アフタヌーン (プリンス) – 8:06
この
アルバムでは、
キャンディ・ダルファー自身がボーカルやサンプラーを担当し、アルト、テナー、バリトンサックスの演奏も聴くことができます。また、ウルコ・ベッドは多彩な楽器を操り、ベース、ドラムス、ギター、ボーカル、キーボード、そしてパーカッションを駆使しています。フランス・ヘンドリックスのパーカッションとドラミングも、全体のサウンドに華を添えています。
『サックス・ア・ゴー・ゴー』は、
キャンディ・ダルファーの音楽キャリアにおいて重要な一作であり、彼女のサックスの魅力が余すところなく表現された
アルバムです。多様な楽曲が収録されているため、ジャズ初心者からファンまで幅広く楽しむことができ、今後も受け継がれていくべき名盤と言えるでしょう。