サディアス・ロス

サディアス・E. "サンダーボルト"・ロス

サディアス・E. "サンダーボルト"・ロスは、マーベル・コミックに登場する重要なキャラクターです。初登場は1962年の『インクレディブル・ハルク』第1号であり、ハルクの宿敵として描かれてきました。また、彼はアメリカ空軍の将軍であり、ロス将軍として知られています。2008年からは、レッド・ハルクに変身する能力を得て、物語に新たな展開をもたらしました。

キャラクターの背景

ロス将軍は、著名な軍人の家系に生まれ、自身もアメリカ空軍に入隊し、急速に出世しました。彼は若き科学者ブルース・バナーの“ガンマ・ボム・プロジェクト”の監督に任命されますが、バナーが娘のベティ・ロスに気に入られていることに嫉妬し、彼を嫌悪するようになります。ハルクに変身したバナーを長年にわたり追い続け、その執念は、スーパーヴィランと手を組んで合衆国反逆罪を犯すほどでした。

レッド・ハルクへの変身

2008年、ロス将軍はレッド・ハルク（Rulk）に変身する能力を得ます。レッド・ハルクは、ハルクに対する戦術的かつ知的な敵として描かれ、その正体は当初、物語の登場人物にも読者にも伏せられていました。レッド・ハルクは、ウェンディゴやアボミネーションを殺害し、S.H.I.E.L.D.のヘリキャリアを破壊するなど、数々の破壊的な行為を行います。

レッド・ハルクとしての活動

レッド・ハルクは、『アベンジャーズ』Vol.4にもレギュラーキャラクターとして登場し、その後、『サンダーボルツ』シリーズではメインキャラクターを務めました。彼はまた、『アメイジング・スパイダーマン』にも登場し、スパイダーマンとチームアップしました。

パワーと能力

レッド・ハルクは、ハルクと同様の怪力、耐久力、そして驚異的な跳躍力を持っています。さらに、彼は怒っていないときでも目から熱を発することができ、ガンマ線やコズミック・パワーなどのエネルギーを吸収して自らのパワーを増強することができます。しかし、生理機能が余分な熱に対処しきれないため、強烈な熱は彼を弱体化させる可能性もあります。

MCUにおけるロス将軍

マーベル・シネマティック・ユニバース（MCU）では、ウィリアム・ハートがロス将軍を演じました。彼は『インクレディブル・ハルク』、『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』、『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー|アベンジャーズ_インフィニティ・ウォー』、『アベンジャーズ/エンドゲーム|アベンジャーズ_エンドゲーム』、『ブラック・ウィドウ』などの作品に登場し、一貫してヒーローたちに批判的な姿勢を示す人物として描かれています。ウィリアム・ハートの死後、ハリソン・フォードがこの役を引き継ぐことが発表されました。

キャラクターの変遷

ロス将軍は、ハルクの宿敵として登場してから、レッド・ハルクへの変身、アベンジャーズとの関わり、そしてMCUでの活躍など、様々な変遷を遂げてきました。彼の複雑な人物像と、ヒーローたちに対する批判的な姿勢は、多くのファンを魅了し続けています。また、近年ではコミックで娘のベティ・ロスもレッド・シーハルクとして登場するなど、物語はさらに広がりを見せています。

その他のメディア展開

ロス将軍、そしてレッド・ハルクは、テレビアニメ、ビデオゲームなど、様々なメディアにも登場しています。それぞれのメディアで異なる解釈がなされ、その多様な姿を楽しむことができます。

サディアス・E. "サンダーボルト"・ロスは、マーベル・ユニバースにおいて、重要な役割を担うキャラクターであり、今後もその活躍から目が離せません。

もう一度検索