サボテンダー (ウルトラ怪獣)

サボテンダーの概要

サボテンダーは、特撮テレビ番組『ウルトラマンA』などに登場する架空の怪獣であり、特にそのユニークなデザインと多様な攻撃手段が特徴です。ファンの間では「さぼてん超獣」という別名でも知られています。彼は異次元人ヤプールによって地球侵略用に送られた存在で、初登場は『ウルトラマンA』の第12話「サボテン地獄の赤い花」です。サボテンダーは、ハリネズミとサボテンが合成された生物で、見た目のインパクトとともに多彩な戦術を持っています。

サボテンダーの登場エピソード

『ウルトラマンA』第12話において、サボテンダーは超獣製造機で作りだされた存在として初めて登場します。彼は地上で入手したエネルギーを利用して戦い、相手に立ち向かう際には胸の棘をミサイルのように発射したり、背中の棘からショック波を放つなど、非常に攻撃的な戦術を採用しています。また、特に印象的なのは、体を丸めて飛ぶ「サボテンボール」の攻撃方式です。さらに、長い舌を使って獲物を捕えることもでき、小さなサボテンに化けて逃げる様子なども見られます。

最初の出現シーンでは、ウルトラマンAに倒されそうになりながらも小さなサボテンに変身し、サボテン売りの露店に潜り込みます。そこを見つけた少年三郎によって「サブロテン」と名付けられるも、夜間に他の生物を食い尽くしエネルギーを増強していきます。しかし、用務員を食べる際に棘が抜け落ちたことから、北斗がその正体に気づくきっかけを作りました。

捕獲と戦闘

サボテンダーはドライブ中のカップルを捕食した後、TACに捕まります。彼の巨大化には宇宙昆虫の影響があるとの推測がなされ、直接地上で破壊するリスクから、宇宙へ運び出してスペースミサイルでの破壊を試みることになります。しかし、サボテンダーはそのエネルギーを吸収し再生を果たします。ウルトラマンAとの戦闘では、棘や舌で攻撃を試みますが、最終的にはダブルビームで舌を焼かれ、サボテンボールも無効化され、サーキュラーギロチンによって倒されます。

続映と改造

サボテンダーはその後もウルトラシリーズに登場します。『ウルトラマンタロウ』第30話「逆襲！怪獣軍団」では、初代のサボテンダーが改造されたスーパー怪獣として再登場します。この際のサボテンダーは体格が太めで、体色も違い、無数の棘は持っていません。彼は巨大ヤプールに所属する怪獣軍団の一員として、タロウと壮絶な戦闘を繰り広げます。抗戦の末にストリウム光線を受けて倒された彼の姿は、ファンの心に深い印象を残しました。

さらなるメディア展開

サボテンダーは漫画やビデオなど、さまざまなメディアでも登場しており、『大怪獣バトル ウルトラアドベンチャー』や『ロストヒーローズ』などで彼の存在が描かれています。また、映画『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』では百体怪獣ベリュドラの一部としても太鼓判をつけられ、さらなる展開を見せています。

デザインと評価

サボテンダーのデザインは鈴木儀雄によって手がけられ、サボテンという独特なモチーフが彼のデザインに生かされています。鈴木自身もこのキャラクターを気に入っており、彼の作風が存分に発揮されています。着ぐるみは別のキャラクターから流用されていることもあり、特撮の技術の進化を引き立てている存在です。

このように、サボテンダーは単なる怪獣としてだけでなく、ウルトラシリーズにおける重要なキャラクターの一つとして位置づけられています。彼の登場は、視聴者にとって特撮の魅力を伝える大きな要素となっているのです。

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