サミュエル・J・カークウッド

サミュエル・ジョーダン・カークウッド

サミュエル・ジョーダン・カークウッド（1813年12月20日 - 1894年9月1日）は、アメリカ合衆国の著名な政治家であり、特に南北戦争中にアイオワ州知事を務めたことで名を馳せています。また、アメリカ合衆国上院議員および内務長官としてもそのキャリアを築きました。

初期の経歴

カークウッドはメリーランド州ハーフォード郡で生まれました。17歳の頃、彼は教育界に足を踏み入れ、後に著名な数学者兼天文学者となる従兄弟、ダニエル・カークウッドに数学を教えました。若い頃はワシントンD.C.に住んだ後、1835年にオハイオ州に移り住みました。この時期には、反奴隷制を支持する共和主義者としての地位を確立しました。また、州役人としても活躍し、1840年代にはオハイオ州知事となるトーマス・バートリーと密接に協力しました。

1855年にはアイオワ州へ移住し、アイオワシティの北西部で製粉業に従事し始めます。彼はクラーク家とルーカス家と共に土地投資にも関与し、私生活ではエゼキエル・クラークの姉妹と結婚し、義兄弟関係となりました。政治の世界からは一度離れたつもりでしたが、1856年に新たに設立された共和党に強い関心を持つようになります。特に、彼の演説はアイオワ州内の共和党の支持者たちを鼓舞し、彼はアイオワ州上院議員に選出されました。

知事の任期

1859年、カークウッドはアイオワ州知事に指名され、奴隷制を巡る激しい選挙戦の末に勝利を収めました。彼の就任直後、ジョン・ブラウンのハーパーズ・フェリー襲撃事件が起き、国内はさらに奴隷制について二分されます。カークウッドはこの状況に対して明確に反奴隷制の立場を示しました。特にアイオワ州出身のバークレイ・コポックがバージニア州への送還を拒否された際には、その逃走を支援しました。

南北戦争中、カークウッドは北軍のために多くの兵士と物資を集める努力をし、その功績が国民から評価されました。エイブラハム・リンカーン大統領の政策を強く支持し、北軍の歩兵や騎兵の隊を編成する任務にも精力的に取り組みました。

アメリカ合衆国上院議員および内務長官

1864年に知事を退任した後、カークウッドは法律実務を始めました。1865年から1867年にはアメリカ合衆国上院でジェイムズ・ハーランの任期を務め、さらに1877年から1881年にも再び上院議員を務めました。また、1876年から1877年には再度アイオワ州知事を務めました。その後、カークウッドは上院議員を辞職し、ジェームズ・ガーフィールド大統領から内務長官に任命され、1882年までその職にありました。

1886年には下院議員選挙に出馬しましたが、落選しました。1894年にアイオワシティで亡くなり、オークランド墓地に埋葬されています。

記念

カークウッドの名は、アイオワ州シーダーラピッズにあるカークウッド・コミュニティ・カレッジや、アイオワ州デモインのカークウッド・ホテルなどに受け継がれています。また、アイオワシティのカークウッド・アベニューや、コーラルビルのカークウッド小学校など、彼に因んだ場所が多く存在します。さらに、国立彫像ホールには、彼の彫像も展示されており、その功績は今でも称えられています。

もう一度検索