サム・ケイン

はじめに

サム・ケイン（Sam Cane）は、1992年 1月13日生まれのラグビーユニオン選手です。ニュージーランド代表「オールブラックス」のキャプテンとしてもその名を馳せ、現在は日本のトップリーグであるジャパンラグビーリーグワンの東京サントリーサンゴリアスでプレーしています。ポジションはフランカー（FL）。身長189cm、体重108kgという恵まれた体格を持つ彼は、世界のラグビー界において屈指のリーダーシップとプレー強度を誇る選手として知られています。

ニュージーランドでのキャリア

ニュージーランドのロトルアで生まれたサム・ケインは、若い頃からその才能を開花させました。ベイ・オブ・プレンティでの活動を経て、2011年にはニュージーランド国内の最高峰リーグであるスーパーラグビーに所属するチーフスの一員となりました。チーフスでは中心選手として活躍し、そのリーダーシップが認められ、2016年にはチームのキャプテンに就任しています。

代表キャリアにおいては、まずU20ニュージーランド代表に選ばれるなど、世代別代表でも重要な役割を担いました。そして、シニア代表であるオールブラックスには2012年6月に初招集され、アイルランド代表とのテストマッチで記念すべき初キャップを獲得しました。以後、オールブラックスの不動のフランカーとして活躍を続け、ラグビーワールドカップには2015年、2019年、そして2023年と3大会連続で選出されています。

特に2020年には、オールブラックスのキャプテンという重責を担うことになりました。国のシンボルともいえるオールブラックスのキャプテンとして、ワールドカップ2023を含む27試合でチームを率いました。彼の献身的なプレーと的確なリーダーシップは、チームメイトやファンから厚い信頼を集めました。

日本での挑戦

2023年、サム・ケインは新たな挑戦の場として日本を選びました。オールブラックスの選手に対して認められている「北半球で一定期間プレーする」という規定に基づく特別休暇制度（サバティカル）を利用し、ジャパンラグビーリーグワンの東京サントリーサンゴリアスに加わったのです。これは、彼にとってニュージーランドを離れてプレーする初の経験となりました。

東京サントリーサンゴリアスでのリーグワンデビューは、2023年12月10日に行われたJAPAN RUGBY LEAGUE ONE第1節、スピアーズ船橋・東京ベイ戦でした。この試合に先発メンバーとして出場し、日本国内リーグでの第一歩を踏み出しました。世界トップクラスの選手である彼の加入は、サンゴリアスのみならず、リーグワン全体の注目度を高める出来事となりました。

代表引退と日本での活動継続

2024年5月13日、サム・ケインはニュージーランド代表としての活動を2024年シーズン限りで終える意向であることを表明しました。長きにわたりオールブラックスのフランカーとして、またキャプテンとしてチームを牽引してきた彼が、代表キャリアに区切りをつけることを決断したのです。ただし、この表明の時点では、2024年内は引き続きオールブラックスに招集される資格を有しています。

代表引退の表明と同時に、サム・ケインは東京サントリーサンゴリアスと新たに3年間の契約を結んだことを発表しました。これにより、彼は今後数年間、日本のリーグワンを主戦場として活動していくことになります。世界最高峰のレベルで培われた経験とリーダーシップを、サンゴリアス、そして日本のラグビー界に惜しみなく注ぎ込んでいくことが期待されています。

まとめ

サム・ケインは、ニュージーランド代表オールブラックスのキャプテンを務め、3度のワールドカップに出場するなど、輝かしい国際キャリアを築いてきた選手です。長年プレーしたチーフスでも主将としてチームを牽引しました。現在は日本の東京サントリーサンゴリアスに所属し、新たな環境でプレーを続けています。2024年限りでの代表引退を表明しましたが、サンゴリアスとの複数年契約を結び、今後も日本のファンにその世界レベルのプレーを見せてくれることでしょう。彼のリーダーシップとタフなプレースタイルは、所属チームにとってかけがえのない財産となっています。今後の日本での活躍から目が離せません。

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