サム・ホワイトロック

サム・ホワイトロック

サム・ホワイトロック（Samuel Lawrence Whitelock）は、1988年10月12日にニュージーランドのパーマストンノースで生まれた、同国を代表するラグビーユニオンの選手です。ポジションはロック。

彼は恵まれた体格を持ち、身長は203cm、体重は120kgを誇ります。そのフィジカルは、ラインアウトやスクラムといったロックの主要な役割において大きなアドバンテージとなっています。

ホワイトロック家はラグビー一家として知られています。父親のブリーデンは元ジュニア・オールブラックスの選手であり、サムを含む四兄弟全員がラグビープレイヤーです。長兄のジョージ、次兄のアダム、そして末弟のルークもそれぞれラグビーのキャリアを築いており、兄弟での国際試合出場経験もあります。

キャリア初期と代表選出

フィールディングハイスクールを卒業後、リンカーン大学で学びました。若い頃からその才能は注目され、2008年には20歳以下ニュージーランド代表（U-20ニュージーランド代表）に選ばれます。同年開催されたラグビージュニア世界選手権では、全5試合に出場し、アルゼンチン戦でのトライを含む活躍を見せ、チームの優勝に貢献しました。

同じく2008年には、ニュージーランド国内最高峰の州代表選手権であるエアニュージーランドカップ（現在のITM CUP）にカンタベリー州代表として選出され、ウェリントンとの試合で州代表デビューを飾りました。

スーパーラグビーとオールブラックスでの活躍

2010年、南半球のクラブ対抗戦であるスーパー14（現在のスーパーラグビー）に所属するクルセイダーズに加入します。このチームは彼にとって長年にわたるキャリアを共にすることになる主要な所属先となりました。

同年には、早くもラグビーニュージーランド代表、「オールブラックス」に選ばれます。6月12日のアイルランド代表戦で後半から途中出場し、テストマッチ初出場を果たしました。このデビュー戦でいきなり2トライを挙げるという鮮烈な印象を残し、その後のトライネイションズなどの大会にも出場し、代表チームに欠かせない存在となっていきました。

日本での挑戦とクルセイダーズへの復帰

2019年、日本のトップリーグに所属するパナソニック ワイルドナイツ（現：埼玉パナソニックワイルドナイツ）に加入し、新たな挑戦を選びます。2020年1月12日に行われたジャパンラグビートップリーグの開幕節、クボタスピアーズ戦に先発出場し、日本での公式戦デビューを果たしました。しかし、同年にはパナソニック ワイルドナイツを退団することとなります。

その後、2020年12月には古巣であるクルセイダーズへの復帰を発表し、再びスーパーラグビーの舞台でプレーを続けています。

受賞歴

長年の輝かしいキャリアと実績が評価され、2022年にはワールドラグビーの発表する男子15人制ドリームチームに選出されています。

サム・ホワイトロックは、その卓越した身体能力、正確なラインアウトスキル、そして激しいプレーで、ニュージーランド国内のみならず世界のラグビーファンから高く評価されている選手です。クルセイダーズとオールブラックスの不動のロックとして、数々の勝利に貢献してきました。

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