サラブレ

競馬雑誌『サラブレ』の歴史と特徴

『サラブレ』は、株式会社KADOKAWAのエンターブレインブランドによって発行されていた月刊の競馬雑誌です。その創刊は1995年に遡ります。当初はアスキーから出された『月刊ファミコン通信 攻略スペシャル』の増刊として予告号が発行され、同年の10月11日に正式に創刊を迎えました。初期の頃は勝負服を身にまとった女性タレントを表紙に起用し、年に13回のペースで発行されました。

1997年には月刊誌へと移行し、毎月28日に発売されるスタイルが定着しましたが、2002年11月号からは発売日が13日に変更されました。最盛期には読者から高い支持を受け、多くの付録や特集が組まれ、競馬ファンの期待に応えていました。

誌面の独自性とコンテンツ

『サラブレ』の紙面は、競馬関連の情報のみならず、その独自性が評判を呼びました。特に、カレンダーやポスター、さらには小冊子などの付録があることが大きな特徴でした。また、『ダービースタリオン』などの競馬ゲームに関する情報も充実しており、エンタメ性を持つ雑誌として多くの読者を惹きつけていました。

さらに、競馬に関する書籍やDVDマガジンも発行され、別冊は『サラブレBOOK』というレーベル名が付けられていました。こちらでは、競馬ゲームの新作と連動したガイドブックも発行するなど、幅広いコンテンツを展開していました。

連載コーナーと競馬愛好家への影響

『サラブレ』には、競馬愛好者の心を掴む連載コーナーが多数存在しました。特に、春と秋のG1レース終了後には、当時のレースを振り返る企画が定期的に組まれていました。2000年代にはマイケル・キネーン、2010年代には藤田伸二が登場し、現役騎手の騎乗に対する辛辣なコメントを提供していました。

これらの企画は、読者にとって刺激的なコンテンツであり、競馬の進行を深く考えさせるものでした。

長期連載の人気コンテンツ

『サラブレ』では多くの長期連載もありました。中でも『金満血統王国』は、多彩な競馬予想理論を解説し、さまざまな視点から競馬を楽しむ読者を増やしていました。その他にも、荒川耕による漫画『うままんが日記』や、仮名で執筆された読者投稿ページ『ますざぶ』など、バラエティに富んだ連載が展開されていました。

休刊と新たな展開

しかし、2021年には『サラブレ』の紙媒体としての刊行が休止されることが発表され、年間の5月号を最後に月刊としての発行を終了しました。その後は、デジタルメディアを通じて『サラブレモバイル』として情報発信を続ける方針にシフトしました。

競馬の奥深さを感じさせてくれる内容と多彩な連載で多くのファンに親しまれてきた『サラブレ』は、競馬の歴史と共に成長してきた貴重な雑誌であったと言えるでしょう。

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