サリバンズアイランド (サウスカロライナ州)

サリバンズアイランドの概要

サリバンズアイランド（英: Sullivan's Island）は、アメリカ合衆国サウスカロライナ州のチャールストン郡に位置する小さな町で、チャールストン港の入口にあたります。2010年の国勢調査によると、この島に住む人々の数は1,911人です。都市部はチャールストン・ノースチャールストン大都市圏に含まれ、ここには66万人以上の人口が存在します。サリバンズアイランドは、ベン・ソーヤー橋を通して北のマウントプレザント町、さらに東のアイル・オブ・パームズ市と接続されています。

この島は、シー諸島の一部として分類され、その歴史は非常に興味深いものがあります。アメリカ独立戦争の際にはサリバン砦があり、特に1776年6月28日の戦闘は重要な出来事の一つです。この戦闘において、イギリス軍と植民地軍との間で激しい戦闘が繰り広げられました。さらに、アフリカ人奴隷の約40％がこの島を経由してアメリカに到着したという点でも、歴史的な意味を持つ場所となっています。

歴史

サリバンズアイランドの最初の記録は17世紀まで遡ります。当時、フローレンス・オサリバン船長が灯台守として在住しており、この島は最初「オサリバン島」と呼ばれていました。オサリバンは、チャールストン市の設立に関わったイングランド人やアイルランド人を運ぶ船隊の船長でもありました。

この島は、イギリス領北アメリカに連れてこられたアフリカ人奴隷の主要な上陸地点であり、その数はおよそ20万人を超えています。トニ・モリスンなどの作家は、そんな歴史を語り、記念碑や公園すら存在しないことの重要性を指摘しました。2008年には、奴隷貿易の記念として小さなベンチが設置されました。

ムールトリー砦

1776年のサリバン島の戦いでは、大佐ウィリアム・ムールトリーが植民地軍を指揮し、未完成の砦を守り抜きました。この砦は、イギリス軍に対抗するために重要な役割を果たしました。ムールトリーがデザインした旗は、この戦いの象徴となり、その後サウスカロライナ州の州旗にも影響を与えました。この戦闘は、毎年「カロライナの日」として祝われています。

自然災害

1989年にはハリケーン・ヒューゴがサリバンズアイランド近海に上陸し、大きな被害をもたらしました。特にベン・ソーヤー橋は大きな損害を受け、橋の一部は水中に沈むこととなりました。この際、警察署長が最後の住民として島を離れたとされています。

地理と補足事項

サリバンズアイランドの面積は3.3平方マイル（8.5平方キロメートル）で、そのうち陸地は2.4平方マイル、水域は0.9平方マイルです。2000年の国勢調査によると、島の不動産費用はアメリカ内で非常に高い部類に入ります。これは島の土地が限られており、多くの住民が高価な家を建てているからです。

作家エドガー・アラン・ポーがこの島で過ごした期間中、彼の短編小説『黄金虫』の舞台にもなりました。このように、サリバンズアイランドは文化的にも歴史的な価値を有し、観光名所としても注目されています。さまざまな歴史が詰まったこの島は、訪れる人々に多くの感銘を与え続けています。

もう一度検索