サリーの法則

『サリーの法則』の概要

『サリーの法則』は、韓国のインディーゲームスタジオNanali Studiosによって開発されたアクションパズルゲームです。2016年7月22日に発売され、以降多くの支持を集めています。本作は、絵本作家を目指すサリーとその父サミュエルの物語を描いており、彼らの絆や成長がテーマになっています。

ストーリーの背景

物語は、サリーの幼少期に母親を亡くしたところから始まります。その後、ぎこちない父娘関係が続きますが、サリーは都会に移り住むことを決意します。しかし、父が重篤な状態であるとの知らせを受け、彼女は帰郷を決めます。この帰郷の旅で、サリーは父との思い出を振り返りながら、自身の成長を実感していくことになります。

ゲームプレイ

本作は、サリーとサミュエルを操作する二部構成のゲームプレイが特徴です。サリーのパートでは、彼女が周囲の障害物に触れるだけでそれが取り除かれるという「幸運」の力を持っています。一方で、後に続くサミュエルのパートでは、サリーの過去の行動を再現しながら、障害物を取り除いたり仕掛けを作動させたりしてサリーを助けます。こうした操作方法により、二人の絆やサミュエルの陰ながらの努力が表現されています。

ステージは、基本的にサリーで開始し、その後サミュエルに切り替わる形で進行します。各ステージには思い出の写真が散りばめられており、これを集めることで特別なコンテンツが開放される仕掛けも用意されています。

映像と音楽

Nintendo Switch版では、2人同時プレイが可能になり、キャラクターボイスやプロローグとエピローグの動画も追加されました。音楽は椎葉大翼氏による新作2曲が使用されており、物語の感動をさらに引き立てています。特に、プロローグとエピローグの動画で流れる「Sally's Waltz」と「Walk in the Woods」は、ゲームの雰囲気を見事に表現しています。

開発の背景

開発を手掛けたNanali Studiosは、過去に2つのゲームアプリを開発しましたが、商業的な成功には恵まれませんでした。しかし、強い熱意を持つインターン生が登場し、彼の提案でプロトタイプが生まれました。このプロトタイプは、サリーの成長を描いた物語とゲームプレイの融合を果たし、最終的に完成に至りました。開発初期には多くの改善が施され、結果として美しいグラフィックとストーリー性を兼ね備えた作品に仕上がっています。

日本へのローカライズ

日本での発売はポラリスエックスによって行われました。前作「中年騎士ヤスヒロ」が高い評価を受けたことから、双方のスタジオはスムーズに協業を行い、本作の日本語版も成功を収めました。リリース日も他の人気ゲームと同日とし、注目を集める工夫がなされました。

評価と受賞歴

本作は、2016年のGoogle Play Indie Games Festivalでトップ3に選出され、BIC Awardsや韓国コンテンツ振興院の優秀ゲーム部門でも名をはせました。独自のストーリーと魅力的なゲームプレイが評価された結果、数々の受賞を果たしました。

『サリーの法則』は、独特なアートスタイルと心に残る物語の深さで、プレイヤーに感動を与え続けている作品です。

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