椎葉大翼

椎葉 大翼（しいば だいすけ）とは

椎葉大翼は、日本のゲーム音楽の作曲家であり、かつて任天堂に在籍していた経歴を持つ。現在はフリーランスで活動しており、独特な音楽スタイルで多くのインディーゲームの楽曲を手がけている。

略歴

椎葉は熊本県で生まれ、千葉県で育ちました。幼少期の頃からエレクトーンを習い、その際に作曲の課題を通じて音楽に対する興味を深めます。自宅では親から贈られたパソコンを使って作曲を始めましたが、中学2年生のときには音楽大学への進学を見据え、楽器をエレクトーンからピアノに変更しました。ここからは楽器だけでなく、和声や対位法など音楽理論についても学び始めます。

学生時代の1998年には「第3回 アスキー エンタテインメント ソフトウェア コンテスト」で、自作曲の『March ADVANCE』が音楽作品奨励賞を受賞し、その名を広めました。その後、アスキーおよびエンターブレインから発売されたRPG制作ソフト『RPGツクール2000』や『RPGツクール2003』に楽曲を提供したりと、活動の場を広げていきました。

洗足学園音楽大学に進学した後も、作曲に情熱を注ぎ、2004年には吹奏楽曲『マーチ・プログレス』で下谷賞の佳作を受賞。任天堂が主催するゲームセミナーでも学びました。このように、技術を磨きながら、いずれはゲーム音楽の道へと進んでいきます。

2005年4月、椎葉は新卒で任天堂に入社し、サウンドグループに所属しました。在籍中には『英語が苦手な大人のDSトレーニング えいご漬け』や『トモダチコレクション』、さらには『いつの間に交換日記』などの楽曲をゲームに提供しました。

2013年10月には任天堂を退社し、フリーランス作曲家としての新たな道を歩み始めます。以降は特にインディーゲームの音楽制作に力を入れ、さらには自身の楽曲を披露するコンサートも開催。2023年からは洗足学園音楽大学で非常勤講師としても活動しています。

人物・作風

椎葉は、作曲家として崎元仁を尊敬しており、彼の手掛けた『伝説のオウガバトル』の音楽に深い感銘を受けたと語っています。特に、崎元が使用した打楽器のスタイルを高く評価しており、これらの影響は椎葉自身の音楽にも色濃く反映されています。

フリーランスとしての楽曲制作においては、弦楽四重奏やピアノ独奏、バンド演奏といった生の楽器を多用しています。楽曲の収録には、オープンリールのテープを用いたアナログ録音という手法を用いており、これによって得られる特有の音質やライブ感が彼の音楽に新たな深みを与えています。

代表的な作品

椎葉が手がけた作品には多くのゲームがあり、その中には学生時代から任天堂在籍時やフリーランス活動中の楽曲が含まれています。具体的な作品としては、任天堂在籍時代の『リズム天国』の編曲や、フリーランス時代における『ファイナルファンタジー ピクセルリマスター』の編曲などがあり、多岐にわたります。また、オーディオドラマやオーケストラコンサートの編曲にも携わっており、その音楽的幅広さを示しています。

椎葉大翼はゲーム音楽の分野だけでなく、音楽教育にも貢献し、次世代の音楽家を育てる役割を果たしています。彼のスタイルや技術は、今後も多くの人々に影響を与え続けることでしょう。

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