サルコファーゴ

サルコファーゴ: ブラジルのエクストリーム・メタルバンド

概要

サルコファーゴ（Sarcófago）は、ブラジル・ベロオリゾンテにて1985年に結成されたエクストリーム・メタルバンドです。このバンド名はスペイン語で「石棺」を意味し、彼らの音楽はサウンドやビジュアルにおいても非常にインパクトがあります。中心メンバーであるWagner Lamounierは、初代ヴォーカリストとして名を馳せたセパルトゥラからも知られています。

彼らの1stアルバム「I.N.R.I.」は、リリースされた当初から現在に至るまで、そのジャケットに掲載されたコープスペイントでのメンバー写真が影響力を持つとされています。また、このアルバムの楽曲も初期ブラックメタルシーンの形成に大きな役割を果たしました。さらに、彼らの5作目のアルバム「The Laws of Scourge」はテクニカルデスメタルの先駆けとされ、音楽的進化を感じさせます。

バイオグラフィ

サルコファーゴは、1985年にウベルランジアで活動を開始します。1987年には、ブラストビートを取り入れたドラマーD.D. Crazyを迎え入れ、1stアルバム「I.N.R.I.」をリリースします。このアルバムでは、コープスペイントや革ジャンといったスタイルが掲げられ、ブラックメタルのファッションスタイルを確立しました。しかし、Lamounier自身はアルバムの出来に満足せず、メンバー間のトラブルも相まってバンドは一時解散を余儀なくされました。Lamounierはその後、大学で経済学を学び、バンドメンバーの何人かは脱退しました。

1989年にはEP「Rotting」を発表し、強烈なアートワークが物議を醸しました。この作品はバンド史上初めて、国際的に流通されるものとなりました。続いて1991年には2ndアルバム「The Laws of Scourge」をリリースし、演奏技術とプロダクションが向上したことで、テクニカルデスメタルのスタイルを確立します。このアルバムはバンド史上一番の販売を記録し、彼らは初めての世界ツアーを実現しました。

1994年、3rdアルバム「Hate」をリリースしますが、ドラムマシンを導入したことで論争が生じます。それにも関わらず、Lamounierはその使用について特に気にしていないと述べています。1997年にはラストアルバム「The Worst」を発表し、この作品が彼らの活動の総括として位置づけられました。そして2000年、最後のEPCrustをリリースした後、バンドは解散しました。

音楽的特徴と思想

サルコファーゴの初期の楽曲テーマはサタニックなものであり、残虐性や神聖を冒涜する要素が含まれています。その中で、彼らの楽曲の一部には反キリスト的なものというよりも不条理的な観点を持つものも存在します。このことは、カトリックの影響に対する批判として現れています。

後続への影響

サルコファーゴの影響は世界中のブラックメタルシーンに広がり、特にスカンジナビア圏において重要な役割を果たしました。ダークスローンのFenrizは、彼らの曲「Satanic Lust」を自身のコンピレーションに収録するほどの影響を受けています。また、ユーロニモスもサルコファーゴの音楽についての研究を行い、彼らのスタイルが持つ意味や影響力について語ることが知られています。

メンバー

解散時の主なメンバーはWagner

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